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名人戦第1局、速報感想

2002年4月、第60期名人戦が始まりました。
棋譜の速報は、トップページから毎日のホームページへ行けます。また、BSでは、第1日目、午前9時〜10時、午後5時〜6時の放送、第2日目は、午前9時〜10時、午後4時〜6時の放送予定となっています。

このページでは第1局の速報感想を載せていきます。予定としては、1日目は、3回(午前10時、午後1〜2時、6時過ぎ)、2日目は、随時載せて行くつもりです。

なお、このページは、古い状態のままのものが呼び出されることが良くあるようなので、念のため、ブラウザの更新ボタンを押してみて下さい。(2002/04/10AM10:00)


先手森内八段、後手丸山名人でついに名人戦の第1局が始まりました。

先手森内八段が3手目▲2六歩を突けば、後は一直線に横歩取りの将棋になると予想できる。図は、10時、BS放送終了局面。
解説の森下八段が言っていたが、最近は、▲3四歩を取らずに飛車を引く手も多いとのこと。それをほとんどノータイムで横歩を取った森内八段。さらに▲8七歩も早かった。ここでも歩をすぐに打たずに指す指し方が最近は多いだけに、研究してきた感じだ。
対して丸山名人、時間を使って指し手を進めている。相手の早指しに用心しているか。
得意の後手8五飛戦法になると思われるが、どこから定跡をはずれるか、どちらかの(特に森内八段の)新手を期待させる。
(4月10日午前10時20分記)

1日目午後2時20分の局面。
上図より、やはり△8五飛と引き、8五飛戦法となった。それに対し、森内八段は▲5八玉と構える。「横歩取り△8五飛戦法」の本でも、大きく▲5八玉型と▲6八玉型について書かれているが、▲3八銀から▲3七銀も代表的な定跡の一つ。
ただ、その本の解説によれば、後手は、△7四歩から△7三桂で迎え撃っている。△5四歩からの解説はないが、日々進化するこの戦法ならではと言うところか。
(10日午後2時30分記)


1日目終了局面(午後5時半封じ手)。

解説の森下八段によると、上図、▲3七銀と上がる実戦例は(他の8五飛の定跡に比べて)少ないとのこと。やはり、森内八段の研究通りに進んでいる感じがしなくもないが、この戦型に関しては、スペシャリストの名人がどういう対応をするか、明日が楽しみだ。
封じ手は、飛車が当たっているので、4通りしかないが、普通に考えるなら、▲2八飛か▲3六飛しかない。
「▲3六飛60%▲2八飛40%」(森下八段)、「▲2八飛60%▲3六飛40%」(福崎八段)とのことで、可能性は全くの五分五分と言うところか。
(10日午後6時10分記)
2日目が始まった。封じ手は、▲3六飛。次に▲3四歩がある積極的な一手だ。

▲3四歩を直接防ぐ手はないので、後手の丸山名人は、△4五桂と跳ねる。ここで解説の森下八段は、▲6六角ではないかと予想。なかなか「良さそうな手」だが、実戦は▲6八銀。これも渋くていかにも森内八段らしい一手。

そして、図の、△3七歩!ここまでが、10時のBS放送終了局面。これは驚いた。森下八段も言っていたが、一手も動いていない2八桂に働きかける手など普通は考えないものだが、これを平然と打てるところに名人の強さがあるのかもしれない。とは言え、喜んで▲同桂と応じたいように思うが・・・。
(4月11日午前10時40分記)

午後2時10分の局面。時々しかチェックしてないが、長考している模様だ。

それにしても、上図△3七歩は驚いたが、桂交換から△5五角。軽い攻めで、自分のような振り飛車党にしてみると、こんなんで攻めきれるのか?と思うのだが、たまに横歩取りの感想戦に加わると、予想外に切れないのと攻めのスピードに驚くことがある。
左図は、後手から△4四桂の狙いがあり、先手が忙しい、というより、どういう風に先手が対応すればいいのか良く見えない。
一旦、飛車を逃げられても、すぐに△4四桂を利かされても、自分は先手を持って、自信がない。
(11日午後2時20分記)
午後4時30分、BS放送中の局面。

△2四桂と反対側から打ったのは、工夫した一手だ。それに対して当然▲5六飛かと思ったら、強く▲7五歩と飛車の取り合い。▲5六飛はなぜダメなのだろうと思っていたが、解説の森下八段、福崎八段の話を聞く限り、むしろ▲5六飛が普通と言った感じだ。逆に飛車を取り合って良しと見ているのか。
そして、直後の▲6六歩が実に渋い好手。谷川−羽生戦のような素人受けする手ではないが、玉の懐を広げる、じわっとした一手となっている。
図の局面、森下八段は、まだどちらが良いか分からないとのことだが、福崎八段は先手を持ちたいとのこと。
先ほどは先手を持って自信がないと言った私も、▲6六歩が好手で、後手の指し方が分からず(先手は▲7四桂や▲2四桂など分かりやすい)、今は先手を持ちたい。
この後、丸山名人はどのように攻めをつなげてゆくのであろうか?
(午後4時50分記)
午後6時、BS放送終了、夕食休憩までの局面

△8九飛成以降は、ほぼ解説通りに進む。もっとも、▲7九飛では、▲7九金と先手を取って攻めに出る手もあったらしいが、▲7九飛も森内八段らしい一手。
△7七歩と最後の一歩で一手をかせぎ、今、再度の△2九飛に▲6八金と受けたところ。

森下八段、福崎八段の解説によれば、後手は駒不足の為、一旦△1九飛成とか駒を補充しておきたいところ。で、先手の攻め、▲7四桂には、△7一銀、さらに▲5三角には△6一金、あるいは△6二香を検討していた。しかし、△7一銀から△6一金と辛抱するのでは、さすがに先手が良さそうに見える。が、解説では、「まだまだ大変」とのことだ。
(午後6時20分記)

上図より、▲7四桂△7一銀を決め、さらに、▲2三歩から▲2四歩を決めたのがうまい手順だ。1二へ銀を追いやることにより、のちの5三角の動きを、味よい▲3四歩で楽にしている。先手玉は角さえ渡さなければ怖いところのない陣形だ。

先手の森内八段、はっきり優勢だろう。終局は近いか。
(午後9時10分記)


丸山名人投了。左図が投了図。
上図以下馬を引きつけて粘る名人を淀みなく寄せきった。

投了図以下は、△4二玉と寄る一手だが、▲3三歩成に取る駒がない(△6一金が浮いているため、桂で取ると、▲6一龍とされる)。

全体を見ると、攻められ始めた時は、先手も嫌な形だったが、▲6六歩が落ち着いた好手で、以下は堅実にその差を守りきった先手の完勝譜と言えるかもしれない。
(午後10時記)

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