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名人戦第2局、速報感想

ここは、2002年4月、第60期名人戦第2局の速報感想のページです。
棋譜の速報は、トップページから毎日のホームページへ行けます。また、BSでは、第1日目、午前9時〜10時、午後5時〜6時の放送、第2日目は、午前9時〜10時、午後4時〜6時の放送予定となっています。

このページの更新予定ですが、1日目(4月24日)は、3回(午前10時過ぎ、午後1〜2時、午後6時過ぎ)、2日目(25日)は、随時載せて行くつもりです。

なお、このページは、古い状態のままのものが呼び出されることが良くあるようなので、念のため、ブラウザの更新ボタンを押してみて下さい。(2002/04/24AM10:00)


この第2局は、先手丸山名人、後手森内八段です。

先手丸山名人の▲7六歩に森内八段が△8四歩と突けば、後は一直線に角換わりの定跡通りに進んでゆく。指し手が早い早い。左図は、午前10時、BS放送終了局面だが、まるで、一日制のタイトル戦のペースで進んでいるように見える。
後手からの棒銀もなく(▲9六歩と早めに突いたのは、棒銀をけん制する意味もあると言う)、名人得意の角換わりを森内八段が受けたことから、やはり何らかの対策を考えてきたように見える。
一局目、横歩取り8五飛、そして、今回の角換わり後手番を凌げば、単なる2−0と言うスコア以上に大きな一勝となりそうだ。
(4月24日午前10時15分記)
一日目お昼までの局面。

上図以降、早めに▲5六銀と出て▲6六歩で後手から△6五歩を指させない手もあったようだが(9時の羽生竜王の話)、▲7九玉から▲5八金で、6五の位を後手に取らせた。こうなると、後手は△6四角を含みに先手の攻めをけん制するような将棋になりそうだ。
谷川の「21世紀定跡1」によると、▲4七金と上がった手が、「玉の守りは薄くなるが、3六の地点をカバーすると同時に、▲6八飛と回って6筋から動く順も見せている。この一手によってかなり攻めの幅が広がるのである。」そうだ。そして、この本では、のち▲1七香と上がり、1筋、6筋に飛車を回り、▲4五歩などをからめ、先手が攻めていく展開になるのだと言う。
ここまでは手が早く進んだが、午後はあまり進まず、本格的な戦いは明日になるのだろう。
(24日午後1時40分記)
一日目終了、封じ手の局面。
今日は動かないと思っていたら、突然局面が激しくなった。その原因は、森内八段の△7四歩。「かなり大胆な手」(羽生竜王)であり、攻めを誘ったような感じでもある。そして、それに呼応するように、▲4五歩と仕掛けた。
しかし、一日目が終わった図の局面、「形勢はまだどちらがと言うわけではないが、気分的に攻め筋の多い先手を持ちたい」(羽生竜王)とのことだ。
この後、封じ手は、△4四銀か△6四角のどちらか。△4四銀なら▲6四銀、▲4六歩、▲3七角などの手、△6四角なら▲4六歩△4四銀の後、先手がどう指すか、と言うことらしい。
△4四銀は、南九段と羽生竜王の検討でもやっていたが、▲6四銀が結構うるさい。自分なら、△6四角を躊躇せずに打つが、「△6四角を打ってしまうのは、ややもったいない」「打たされた感じがする」(羽生竜王)ので、封じ手が、△4四銀か△6四角は五分五分とのことだ。
(24日午後6時10分記)
封じ手は△6四角だった。左図は、10時BS放送終了局面。

ここで先手の指す手が難しいと昨日解説していたが、引き続きBS、羽生竜王の解説によると、▲2四歩から飛車先を切っても、飛車の引き場所が難しい。すなわち、2七や2九は△3八銀があり、2六は、△8六歩と突かれても対応に苦慮する(▲同歩は△8五歩、▲同銀は△5五角)。2五は、△9五歩▲同歩△9七歩▲同香△同角成▲同桂△2四香が狙いとして残る。
そこで、解説の手は、▲2四歩△同歩に▲6一角。仮に△4五銀なら▲5二角成△同飛▲6三金△4六銀▲5二金△4七銀成▲2四飛でこれは先手が良さそう。▲6一角には△6三銀だが、そこで▲2四飛△2三歩▲3四飛。
いずれにしても、難解だ。△6四角は打たされた感じがすると言っていたが、今日の解説を聞く限り、攻めるのも容易ではないような気がする。角換わり先手番で圧倒的勝率を誇る名人がどのような攻めを見せるか興味がある。
(4月25日午前10時10分記)
2日目お昼までの局面。

上図からやはり▲6一角と打った(▲2四歩は後からでも入った)。だが、森内八段は、△6三銀ではなく、強気の△4五銀。そして、▲6三金に飛車を逃げて、角を取らせた。さすがに飛車を取られては早いのでこれは仕方ないのだろうが、図の局面は、金桂交換で先手の駒得。持ち駒に歩がないのが欠点だが、その歩もすぐに入りそうだし、二枚の金も遊び駒とまでは言えない。後手の手番ではあるが、全体的には、早くも先手持ちになった感じだ。
羽生竜王解説の△6三銀は何か嫌な手があったのか、それともこれでもやれると見ているのかどちらだろう?
先手の守りは金銀二枚、後手の玉は金一枚、この差が終盤響いてきそうだ。
(25日午後1時記)
午後4時15分、BS放送が始まったところの局面。

上図から森内八段は、△3七角と打った。一目は筋の悪そうな手だが、好手・・・らしい。それに対して、丸山名人は▲1八飛。当然▲2四飛と走るのかと思いきや、じっと受けに使うこの手はいかにも丸山名人らしい手だ。

以下、△5七銀成から△6四角成と馬を作って、今▲6一角と打ったのが現在の局面。
この局面、BSの羽生竜王によると、「難しいながらも、やや後手持ち」らしい。午前中は、名人ペースだと思われていただけに、いったいどこで難しくなったのか?ちょっと自分には分からないが、やはり△3七角と打った手が意外と好手だったのだろうかと言う話になりそうだ。
この局面、先手は歩がないので、この後、△4二飛と回る手が成立するかどうかと言うところ。
(25日午後4時30分記)
午後6時、BS放送終了局面(夕食休憩)。

上図より、△4二飛▲4三銀と打てば、後は▲6四飛まで一直線。ここで△7一金と打った手が森内八段らしい渋い一着。4二で精算して▲4四飛と馬を取った局面は、飛車と銀桂の交換で、飛車成りも部分的には受からず先手もやれそうに見えるのだが、羽生竜王も予想していた△7一金、これで容易に後手陣は崩れないようだ。この後▲6三飛成は△6二銀から龍を詰まされる展開になり、まずく、▲6二角も△5四金で良くならないと言う。
そこへ指された手が、▲4六角。何ともぼんやりした手で、ちょっと見、狙いが分からない(直接には▲2四角だが)。この後の展開を淡路九段と羽生竜王でかなり深く検討していたが、どうも先手が大変そうで、ここをうまく凌げば森内八段に勝ちが見えてきそうなところだ。これで連勝すれば、名人位に大きく近づく。
(25日午後6時15分記)
午後8時の局面。

上図から淡路九段は、△3三銀を予想し、私もそれで森内八段優勢かと思っていたが、それよりもっと味の良さそうな△5四銀打。これで6四の飛車を完全に押さえ込んだ感じだ。▲2八飛にはがっちり△3三銀と打つ。

▲7四飛は、将来△4六の角が動いた時(▲2四角)、△3七角と言う飛車の両取りを防ぎつつ一歩を補充する手(さらに飛車の捕獲を防ぎつつ)。しかし△7二歩と受けられ依然指す手が難しい。
先手の攻め駒は、生の大駒3枚に歩が一枚。歩や小駒がないため細かい攻めができない。森内八段優勢。
(25日午後8時5分記)
午後9時の局面。

▲8八玉と手を渡したが、森内八段は△8六歩と味をつけてから△4五歩と「切って来い」の催促。しかし、▲3七角には驚きだ。▲2四角では負けを早めると言うことだろうが、▲3七角でもじり貧に見える。

図は良く見れば、飛車と銀桂の二枚替えで、それほど駒損と言う訳ではない。全体的な駒の効率も極端に先手が悪い訳ではない。なのに先手必敗形になっている。良く分からない将棋だ・・・。

終局は近いか、長くなっても逆転はなさそうだ。
(25日午後9時5分記)
午後10時30分の局面。

上図は大差でもう紛れようがないかと思っていたが、丸山名人が粘っているうちに少しずつ差を詰めていった感じだ。▲5九歩が入り、飛車の利きを止めたあたりからちょっと妙な雰囲気に。

それでも、図の△9七香!が手筋とは言え妙手。以下、▲8八玉に△5五馬▲同飛△4四角の間接王手飛車がかかった。さらに▲7七角の受けに、△6八銀!

大差で面白くなかった終盤に面白みが増した。現在はここまでだが、何とか森内八段、逃げ切ったように見えるが。
(25日午後10時40分記)
164手で森内八段の勝ち。左図が投了図。

終盤名人の粘りにあって、かなり危なくなったように見えたが、上図△9七香からの手順がうまく、かろうじて逃げ切ったようだ。ただ、ずっと1分将棋だったようで、詳しく検討すれば、名人にもチャンスがあったのかもしれない。

投了図は、▲7九玉と落ちれば、即詰みはない(と思う)が(▲8七玉は△7五桂で詰み)、△7七角成で必死になっていると思う。

途中、森内八段の圧勝かと思われた将棋がここまでもつれるとは思わなかった。具体的な手の善悪は週刊将棋を楽しみに待つことにしたい。
(25日午後11時10分記)

BS放送午前0時から15分間のダイジェスト版の放送で羽生竜王が解説されていたことを少し補足しておく。

やはりこの将棋は終盤名人が猛追したものの、逆転には至らなかったらしい。どこで名人が悪くなったかと言えば、62手目の△3七角に対し▲1八飛と逃げた手が悪かったと言う。ここでは▲2四飛△2三歩▲2七飛△1九角成▲7三金で先手やや良しだったようだ。
また、98手目の△9三金では、△7四金と打つ手があり(▲8三飛成なら△8二歩)、これではっきりしていたようだ。
(26日午前9時記)

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