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名人戦第3局、速報感想

ここは、2002年、第60期名人戦第3局の速報感想のページです。
棋譜の速報は、トップページから毎日のホームページへ行けます。また、BSでは、第1日目、午前9時〜10時、午後4時〜6時の放送、第2日目は、午前9時〜10時、午後4時〜6時の放送予定となっています。

このページの更新予定ですが、1日目(5月8日)は、3回(午前10時過ぎ、午後1〜2時、午後6時過ぎ)、2日目(9日)は、随時載せて行くつもりです。

なお、このページは、古い状態のままのものが呼び出されることが良くあるようなので、念のため、ブラウザの更新ボタンを押してみて下さい。(2002/05/8AM10:00)


この第3局は、先手森内八段、後手丸山名人です。

先手森内八段が初手▲7六歩と突けば、丸山名人は得意の横歩取りに誘う。これで第1局と同じ戦型になった。左図は、10時のBS放送終了局面。

ただ、今回は▲8七歩をなかなか打たなかったので、名人は先に△8四飛と引き、それを待って▲8七歩を打つ形になっている。8五飛にならない「後手8五飛戦法」の一変化だ。
もっともこの形でも後手から攻める展開になりやすい。またしても、名人先攻、森内八段受けのパターンか。

(5月8日午前10時5分記)

左図は、1日目のお昼までの局面。この後、丸山名人は、休憩をはさみ1時間39分の長考で△5一金を指している。

△8四飛▲8七歩と打つ変化は、「谷川の21世紀定跡2」に少しだけ載っている。そこには、「角交換型の研究が進んだ結果、△8四飛△4一玉型があらためて見直されているのが現在の状況」とある。但し、△5四飛と回る以降の変化はない。

まだまだお互い研究範囲だろうが、いずれにしても、最新形の横歩取りで進んでいく。どちらの研究がまさっているのだろうか。

(午後2時40分記)

1日目終了局面。4時に始まったBSでは、放送中、一手も動かなかった。

上記△5一金に対して、▲3七金!なんとも力強い一手だが、この手も最近の研究範囲の一手だそうだ(BS解説の深浦七段)。
次に▲4六金と上がれば、▲4五金から▲3四歩でいっぺんに先手十分になる。しかし、この瞬間は悪形。そこをついてどう攻めるかと言うことだが、丸山名人は、△7五歩。以前、△2五歩と打った将棋を名人は経験しているらしいが、こちらの方がより良いと感じているのだろう。

封じ手の予想は、▲4六金。▲7五同歩では、△7七歩から△6五桂くらいでも後手の攻めが止まりそうもないと言うことだ(BS解説)。
まだまだ研究範囲なのだろうが、解説を聞いている限りでは、後手の攻めが結構うるさい。今回の将棋もまた森内流の渋い受けの手が見られるのかもしれない。
(午後6時20分記)

封じ手は▲7五歩だった。
昨日のBS解説では、かなり後手の攻めが強烈だったが、森内八段は受けきれると見ているのだろうか?

※午前中のBS放送が国会中継に変わりなくなっている為、図面は、もう少し手が進んでから載せます。また、午後4時から放送の予定も、BSオンラインの番組表によると、午後5時からの1時間に変わっています。

(5月9日午前9時30分記)
2日目、午前10時の局面。

まだしばらくは手の動きがのろくなると思っていたのだが、丸山名人が猛攻をかけた。
△7七歩ではなかったが、BS解説にも少しだけ出ていた、△5六歩。これでも結構先手大変。△2五歩がいつでも利くのが大きいし(▲2五同飛なら△2四飛と飛車交換できて後手が良い)、状況に応じて、△7七歩からの攻めもある。

この局面、△5七飛成▲同銀△4五銀もあり、△7七歩から△8五桂の筋、単に△6五桂の筋などもからめて、後手の攻めが決まりそうな感じだ。

(9日午前10時15分記)
2日目、お昼までの局面。

上図から、単に飛車を切って、△4五銀と打った。森内八段は、△5七飛成に▲同玉!
確かに、▲同銀では、△3六銀▲同金の後、△3八飛が残るのでまずそうだが、この形も相当不安定だ。▲8一飛には、△7一歩としっかり守っておくのも、当然とは言え、名人らしい渋い一手。

△6五桂も利きそうだし、この局面、とても先手を持って生きた心地がしないが、もし、▲5七同玉で残せると見て、封じ手の▲7五歩を取ったのだったとしたら、森内名人の誕生はかたい!?

(9日午後1時記)
2日目、午後4時15分の局面。

上図から▲7七桂!なんとも渋い。直接には、△6五桂を防いだ手だが、今までは、逆に△7七歩からの攻めを見せられていただけに盲点になりやすい。△7一歩を打たせてから手を殺す辺りがうまい。
それに対して、飛車を取り、△5六歩を利かして、△5五角と出る。この手では、△3九飛▲3七桂△1九飛成がすぐに見えるが、こんな手くらいしかないとちょっと大変かと思っていたが、△5五角もうまそうな手に見える。
ただ、封じ手あたりから比べると先手も相当やれそうで、もうどっちが良いのか分からなくなってきた。一手争いの面白い終盤が見られるかもしれない。

(9日午後4時20分記)
午後6時、BS放送終了局面。

5時からのBS放送では1手も動かなかった。上図より、▲3七金!△7二香の2手が入っただけ。
▲3七金では、普通は、馬筋を遮りつつ、遊び駒を活用して▲3七桂が味が良さそうだが、この場合は、△4八飛と打たれる手があって、かえってまずい。

しかし、ここ数手の渋い応酬は、さずが丸山−森内戦と言ったところ。これから収束へ向けてどんな展開になるのか予想がつかない。

BS放送の深浦七段、田中寅九段の話では、僅かに丸山名人持ちらしいが、その差も囲碁で言うと半目くらいだそうだ。(^^;
まだまだ渋い応酬が続くのかもしれない。
(9日午後6時15分記)
午後8時の局面。

渋い応酬が続くのかと思っていたら、突然、▲5二歩から▲5一銀!なんとも筋悪な一手だ。上図からBSで解説していたのは、単に▲7三歩成と桂得する手より、▲6五桂とはねて、△同桂▲同歩とし、8八の角を使う手をやっていた。
しかし、▲7四歩はそのままに、いきなり俗手の攻め。とは言え、△5一同銀と精算せざるを得ないようでは、一歩で守りの銀をはがしたことになり、成果は上がったように見える。
先手玉の形が普通じゃないので、どのくらいの耐久性があるのかいまいち分からないが、後手玉も相当に薄い。
むしろ先手が有望に見える。
(9日午後8時記)
午後9時10分、72手目、△7五飛まで進んでいる。
上図より、△5七歩成と成り捨て、△5二歩と受けた。そこで待望の▲6五桂に、△7五飛!
攻防の一着だ。攻めては、△5八銀を見せ、受けては△7四の歩を払う。押したり引いたりの駆け引きが続き、どちらも簡単に土俵を割らない。もう、どちらがいいのか分からなくなった。
(9日午後9時15分記)
午後9時20分、△7五飛に▲8六飛成!予想もしない手が続くが、△7四飛▲7五歩△5四飛となってみると、駒割りは後手の香得(さらに2九の桂も取られそう)。龍ができているとは言え、先手の角が使えないので、駒の働きも後手の方が良さそうだ。
△7五飛の勝負手が功を奏し、今度は名人の方が良くなったように見えるが・・・。
(9日午後9時30分記)

午後9時30分、7三の桂を交換し、▲5四桂と打つ。それに対して△5三銀と受ける。そして、後手からは、△4五桂の攻め。

名人の方が良いように見えるが、今、持ち時間を見たところ、森内八段がまだ1時間近くあるのに、名人はもうほとんど持ち時間を持っていないようだ。

この差がどう出るか。結果はまだまだ分からない。

(9日午後9時40分記)
午後10時15分、早く終わるのかと思ったが、やっぱり長くなった。

▲8六龍を引きつけ、一旦は中盤へ戻りかけたが、1九の馬を切り、△4七飛成が実現しては後手いいだろう。
▲4八銀という奇手も出たが(△同龍なら▲1五角の王手龍)、平凡に△5七桂成から再度の△4五桂が厳しい。

まだまだ森内八段も粘りそうだが、さすがにここまで来れば逆転はないだろうと思う。

これで、丸山名人、1勝を返したか。

(9日午後10時20分記)
127手で森内八段の勝ち。

上図は、名人の勝ちになっていると思うのだが、最終盤、さらに事件があったようだ。

投了図は、作ったような即詰み。△7一同金の一手に、取ったばかりの歩を▲4二歩と打つ。△同金は▲同桂成△同玉▲3二金△5三玉▲5四金まで。△同銀は、▲3二桂成△同玉▲2四桂△2三玉▲3四金△1四玉▲1五金まで。

(9日午後11時10分記)


(0時から15分間のBS放送を見ての追記)

やはり2つ前の図面では、名人がはっきり良いらしい。ここで▲6八香に△8四歩と打ったが、単に△7二金打ならそれほど紛れはなかったようだ。▲7三角から馬を作られ、やや難しくなった。
それでもその後うまく攻め、△3三銀右という受けの好手も出て、丸山名人必勝になった。
ところが、投了図1手前、△7二金が大悪手。▲7一龍からのとん死を見落とした敗着になった。ここでは、△7七銀成▲同馬に△8五金と打ち、▲6五玉に△3八角で合駒を強要し、△7七龍と取っておけば、勝ちは動かなかったとのこと。(BSの解説)

1分将棋とは言え、最終盤、ものすごい大逆転だった。
(10日午前0時30分記)

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