ここでは、2002年、第43期王位戦第5局の速報感想を書いていきます。棋譜の速報は、トップページからリンク先へ。
このページの更新予定は、1日目(8月28日)は、2回(午後1時過ぎ、午後7時過ぎ)、2日目(29日)は、随時(但し数回)載せて行くつもりです。(2002/08/28PM1:00)
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この第5局は、先手羽生王位、後手谷川九段です。 図はお昼過ぎの局面。今回は、後手谷川九段が、飛車を向かい飛車に振ったため、初めての向かい飛車対居飛車対抗形になった。 純粋振り飛車党だと、向かい飛車がやりたくても、なかなかできない(居飛車が飛車先を伸ばしてくれない)と言われるが、居飛車党の△4四歩には、形を決める意味で▲2五歩を突くことが多い。そして、その場合は、向かい飛車にするのも有力。 先手の羽生王位は、▲7七角から居飛車穴熊模様。まだ先手の陣形にもよるが、穴熊なら、後手から急戦調に動いていくことも考えられ、序盤から慎重な駒組みが続きそうだ。 (8月28日午後1時記) |
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1日目終了局面。 上図より、羽生王位が、▲9八香と穴熊を目指した為、△2四歩から一気に戦いに入った。 以下、飛車交換は、飛車の打ち場所のない後手有利、▲2五歩で▲2六歩は、△4五歩▲6六歩△4四角からのさばきを封じ切れない。△1四歩は、後手が受けなければ、△1三桂▲3七桂△3五歩▲2六飛△1五角の攻め筋がある。もちろん一手一手に膨大な変化があるだろうが。 そして、攻めを押さえ込む▲4六銀に△4五歩として、早くも乱戦模様になった。さすがにこれから穴熊には組めないと思うが、後手からのさばき方も難しいように見える。 意外に早いうちに、優劣がつきそうな気もする。 (28日午後7時記) |
| 上の対局は千日手になった。以下は指し直し局。 | |
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指し直し局は、先手谷川九段、後手羽生王位です。 そして、これも居飛車振り飛車対抗形になった。 後手の羽生王位が端の位を取ったものの、平凡に玉を移動したため、先手の谷川九段は穴熊に囲い易くなった。もっとも、それを承知で、相穴熊を目指した訳だが。 図は、お昼までの局面。2日制のタイトル戦が、今日一日で終わるため、指し手は早い。 相穴熊のほぼ基本形の一つと言ってもいい形で、もちろんこれからの将棋だが、個人的には居飛車を持ちたい。と言うのも、うまく使わないと、4四の銀が残ってしまいやすいからだ。羽生王位の指し回しを興味深く追っていきたい。 (29日午後12時30分記) |
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午後2時20分の局面。 上図から、お互い金銀を固めあった後、▲6八角から▲2四歩で小競り合いに入った。 左図は、先手の歩損、歩切れだが、後手の4四銀の処遇も難しく、互角の戦いか。ただ、個人的にはやはり後手を持ちたくない(4四銀が重荷)。 もっとも、羽生王位は、この局面、先手を持って指しており、(後手側を持って)自信があるのかもしれない(そうでなければ、(必然ではないのだから)この局面にはしなかったはず)。 ここからは、先手のさばき、後手の押さえ込みと言う、長く難しい中盤戦が続きそうだ。 (29日午後2時30分記) |
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午後4時30分頃の局面(先程からずっとつながらないので)。 上図から、△5三銀と負担になっている銀を引き、羽生王位の方から角交換へ持っていった。確かに、△3五歩で▲3八飛を利かせておいたため、角の打ち場所は先手の方が多い。さらに、△4六歩も利かせ、後手は馬を作るのに成功。なるほど、うまく局面を作るものだと思う。 かわりに先手は、▲9四歩から▲8五銀と端の制圧に成功。図の局面、後手の方が攻めは分かりやすいが、端も脅威だ。 この端の脅威をどの程度に見るかによって、形勢判断が分かれそうだ。 自分は、この端の脅威を(角と歩1枚しか持っていないので)それほどとは思わず、うまく銀を引きつけながらさばいた後手を持ちたい気もするが、そう思いつつ、端だけで負けたことが何度かある。強い人の端攻めは、予想以上の脅威だと思っているが・・・。 (29日午後5時記) |
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午後6時20分頃の局面(ほとんど実況につながらない。。。) 上図から▲2六歩と桂を取りに行った手には驚き。△5七馬から△8四歩と銀を追い返される手が見えているだけに、それなら羽生王位良しかと思ったのだが・・・。 実際は難しかった。△9二歩と受けて、受け切れたかに見えるが、▲2二角から▲4五桂!とこちらから攻める手がうまそう。先手陣は相当固く、切れさえしなければ良さそうな局面だ。 と金作りがほぼ必至で、そうなると8一桂が跳ねてしまっているのも、薄く感じる。 端と、4、5筋からの挟撃がうまく結びつき、先手指しやすそうに見えるが、気になるのは、歩切れ。どこかで、△9六香などと反撃された時にどうなるのかだ(4五の桂を取り、8三桂から香を取ったり、あるいは、9三香成から香を相手に渡した場合など)。 (29日午後6時40分記) |
| 谷川九段、勝った模様。 |
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上図から、△4五の桂を食いちぎり、△8三桂と打ったが、▲1一角成で取った香を▲9八香と打つのがピッタリ。 ▲5三歩からは、先手のペースで進んでいたようだ。 △5七馬から△5八銀の攻めも、これしかないようなら、後手が苦しそうだ。 図の一手前、▲9六桂が味のいい一手。しかしそれでもそれに対する△6五飛はすごい手だ。普通は飛車を成って、2枚飛車で攻めたいが、▲8四桂が厳し過ぎるのでダメ。 その後も、強烈な玉頭戦が行われた。さすがに羽生−谷川の一局と言える見どころのある強打戦だった。 |
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左図が投了図。 8六の金が浮いていたので、△8一香と打ったが、一手すきにもなっていないので、2手すきの▲6一銀。そして△7四桂(次に△9八香▲同玉△8六桂)に、じっと▲8七金引と引いて羽生王位が投了した。 図からは、先手に一手すきがかからず、後手の二手すきが受からない(8一の香がなくなるとそのままで一手すきになる)。 明快な一手違いなので、投了もやむなしとなった。 難解な中、終盤だったが、詳しくはまた週刊将棋が出てから追記しておく予定。 (29日午後8時30分記) |
週刊将棋を読んだので、上の感想と違っている箇所を載せておきたい。しかも、今回は私の形勢判断と手の善し悪しがかなり間違っていた。 指し直し局の第3図、76手目の局面では、、▲9四歩と打った手がうまく、先手の方がかなり良いらしい。実戦では、「△4七角と打ち、▲3九飛に△5六角成と馬を作ったが、▲2六歩と桂取りに打たれ「やる手がないですね」(羽生)。△4七角では△5七角と指す順も検討された」(週刊将棋)とのことで、△5七角なら難しく、本譜は、端が大きく、先手十分とのことだ。 しかし、その後、先手の好手に見えた、▲4五桂。この桂は、谷川が首を傾げた場面(週刊将棋)だと言う。実戦は、△4四銀以下と金を作り、谷川が優勢になったが、なんと当然にも見える△4四銀が敗着で、△6二銀と引き、▲5三歩に△5一銀!とさらに辛抱する順があったと言う。 ▲5二歩成とと金が出来てからは、さすがに誰が見ても、先手有利となった。 「△5七馬に▲5九飛と回り「寄せに行ける形になった」と谷川。△5八銀と懸命の抵抗を試みるも、以下は光速流の寄せを見るばかりとなった」(週刊将棋)とのことだ。 (9月2日追記) |
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