このページは、2004年、第45期王位戦第3局の速報感想です。(実況ページ−王位戦第3局)
今回はあまり見ている時間がないため、止めようと思ったのですが、意外にも振り飛車になったので、とりあえず、書くことにしました。但し、明日2日目の3時過ぎ、最も面白いところは見られないので、終わってからの感想となります。
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この第3局は、先手が羽生王座で後手が谷川王位。 左図は1日目お昼休みまでの局面。 今回は、当然何らかの居飛車系統の将棋になると思っていたのだが、意外にも後手の谷川王位は、6手目△5四歩。しかし、この手に34分も考えていることから、最初から振り飛車にする予定ではなかったのかもしれない。 左図は、ゴキゲン中飛車の一つの形。「東大将棋定跡道場完結編」にも載っている定跡形で、この後、後手が△3五歩と突き、△5四飛と浮き飛車に構えれば、それを先手が押さえ込むと言う戦いになる。形は全然違うが、第2局と同じような戦いのパターンになる可能性がある。 (8月4日午後1時30分記) |
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1日目終了局面。 途中△5六歩を切ったり、先手の▲7八金が▲6七金と上がり▲5六歩から反発する手順など、水面下ではいろいろあったところだが、両者共にじっくりした戦いを選び、1日目が終わった。 この局面は、(途中の手順は違うが)定跡道場完結編にそのまま載っている。そして、その後の手順を見ると、▲5八金△6四歩▲6七銀△5四銀まで進め、『以下▲6八金右などで、一局の将棋』と結んでいる。 振り飛車党から見れば、第1局の石田流の理想形に近く、駒組みとしては十分に思える。もっとも、居飛車も第1局とは違い、この駒組みなら悪いとは思っていないのかもしれない。 |
| 振り飛車側としては、とにかく△3二の金を5筋まで寄せておき、後は大さばきを狙いたいところだ。逆に居飛車側とすれば、押さえ込むか、△3二の金をこのまま釘付けにした状態で戦いに持ち込みたいところ。 いずれにしても、本格的な戦いは明日に持ち越された。 (8月4日午後6時30分記) |
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2日目が始まった。封じ手は、上図の局面かと思っていたら、後2手▲3八飛△1四歩まで進んでいたらしい(6時20分に確認してから載せたのだが(^^;)。 ということで、羽生王座は、△3二金が守りに動いて、振り飛車の理想形になる前に動き出した。 左図は、10時30分の局面。▲3六歩から動いて、3五の位は奪回したが、△7四飛と軽く逃げられ、今△3四歩と逆襲されたところ。振り飛車側も、再三言うように、本来は△3二金のままでは戦いたくないのだが、ここで△4二金などどしていると、▲4九金に動きだされ、本当に押さえ込まれてしまう。 3四歩は当然とはいえ機敏な一手。ここでの折衝が優劣を分けそうだ。難解な中盤戦に入った。 (8月5日午前10時40分記) |
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2日目お昼までの局面。 上図から▲4八金△3五歩▲同銀△3四歩に羽生王座は▲8六角!と出た。平凡に▲同銀では△4六角と出られて角成りがきれいな形で受からないと言うことか。 これに対して谷川王位は△3五角!。5三の銀取りを単に受けておくだけでは利かされて悪いと見たのか、それとも△3五角と出て本譜の順、△2八飛を先着して良しと見たのか、この辺り、感想戦を聞かないと分からないが、一気に激しい将棋になった。 左の図、金取りなのでこれを受けなければならないが、▲5八金では桂香を拾われて振り飛車十分。▲3八角や▲3八銀は一目だが、ここに打たされるのではやや先手がつらい感じを受ける。 |
| そこで、▲5二銀△6二銀▲6一銀成△同銀として▲3九金と先手で打つような手があるかどうか。お互い龍と馬を引きつけるような展開になると、今までとは違った見応えのある中終盤が見られそうだ。 (8月5日午後1時30分記) |
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| 2日目午後2時半の時点。 「対局の様子」を見る限り手は進んでいるようなのだが、テキストの指し手は、まだ△2八飛までの局面。そこで、推察すると、▲6二銀△同金▲同馬△7一銀▲同馬!△同玉▲3九金と進んでいる模様(さらに▲4八の金がいないようなので、△2六飛成▲3七金△2五龍▲4七角△3六歩▲同金か?)。 ▲同馬と切ってから▲3九金と打つのが妙手順だった。どこへ逃げても飛車を捕まえられると言う訳だ(△2五飛成なら▲4七角)。ただ、持ち駒の角と△7四飛の価値は同等。美濃の金一枚がはがされ、2一桂を取られる形になるのがちょっと痛いが、先手の金も上ずったので形勢は微差か。これから面白い戦いが繰り広げられそうだ。 ※出かけますので、次回はこの対局が終わってから(9時過ぎ又は明日)と言うことになります。 |
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午後8時過ぎ、帰ってきて実況ページを開けてまず驚いた。 「87手で羽生が勝利」の文字。羽生勝ちはともかく、4時50分という終局時間にも、また短手数で終わったということにも驚いた。 確かに、2時半の時点で、左図のようになり、振り飛車がかんばしくない。両方の飛車が当たっていて、必ず飛車を取られ打ち込まれるからだ。飛車打ちに対しては、すでに金一枚はがれた美濃は非常に弱い。 しかしそれでも、現時点では後手の駒得(角金交換)。2一桂を取られて2枚替えだ。龍を逃げておいて極端に悲観するほどではないと思うのだが・・・。トッププロ同士では違うのだろう。ここで、谷川王位は勝負手に出た。△3六龍!▲同角△3四飛。 |
| 龍の方を捨てて、飛車を生かした。しかし、その飛車を先手で打ち込まれて、角取りを普通に受けられると後続手がない。△3三飛から△2二角!は時間がなければちょっとドキッとするような手だが、結局は形作りだったようだ。▲4三角成までで投了となった。 | |
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帰ってきて、この投了図を一目見た時、何でこれで投了なんだ(駒割り五分じゃない!)、と思ったが、角取りに対して意外に逃げる場所がない。△2六角は▲3六飛、△3五角は▲3四飛、△6二角は▲5三銀、△3三角は▲5三馬と常に浮き駒の△3一金を狙われる格好だ。頑張るなら△2二角なのだろうが、このレベルになると逆転の余地なしとなるのだろう。 しかし、それでも谷川王位に淡泊さを感じる。羽生−谷川戦と言えば、去年の王位戦のような終盤の壮絶な切り合いが大きな魅力だ。 今回、終盤のねじり合いが見られなくて残念と思って出かけたのだが、終盤が見られなくても残念でなかったことが残念だった。 (8月5日午後9時記) |
| (週刊将棋を見て) 今回の第3局、終盤がなかったため、気になったのは中盤での折衝。羽生王座が▲8六角と出た時、なぜ△5三の銀を受けずに△3五角と出たか?そして、このこの時、谷川王位は、やれると思って出たのか仕方なく出たのか、この辺りの感想を知りたかったのだが、残念ながらあまり載っていなかった。 ただ、谷川王位が悔いたのは、56手目の△2八飛だと言う。ここでは、「△5六歩と突くべきだった」(谷川)。もっとも、これでも後手が良くなると言う訳ではなく、本譜よりアヤがあったに過ぎないということだ。 以下週刊将棋から 『谷川は次の一手を敗着と悔いた。△2八飛がそれ。平凡な▲3八銀なら△3四飛と回り、△6四銀と馬を捕獲する手が残るので後手も十分戦える。ところが羽生は控室で検討する・・・(中略)・・・の誰もが気が付かない順を披露した。▲6二銀の打ち込みから金を手にして▲3九金と打つ構想が絶妙だった。』 結局、週刊将棋には載っていないが、谷川王位が△3五角と出た時には、(5三に馬を作らせても)「そこそこやれる」と考えていた風にも受け取れる。実況中は、なぜ△5三銀を受けないのか、と思っていたが、実は受ける”形”も意外に難しい。△4二金が金を寄せつつ一目だが、この手の解説は週刊将棋にはなし。そこで、改めて考えてみたのだが、△4二金には▲2四歩で簡単にまずそうだ(△同歩は▲3四銀、銀を取るのは▲2三歩成で角が死ぬ)。 「郷田九段の見た第3局」(週刊将棋)の中には、『▲8六角に実戦は△3五角と進みましたが、△6二銀と引いた方が良かったと思います。』ということが載っている。なるほど!受けるなら△4二金などとごつく受けるのではなく、角の当たりを避けつつ銀をかわす△6二銀のような手で受ける方が数段良い。もっとも、当然対局者も読みの中に入っていて、この後、面白いことが書いてあった。 『ここで(△6二銀の後)両者の意見の食い違いが印象に残ります。谷川さんは直線的な▲3四銀、羽生さんは曲線的な▲2六銀と考えていたようです。』 確かにこれなら面白い終盤戦が見られたかもしれない。 (8月8日記) |
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