21世紀、最初のタイトル戦である、王将戦がスタートしています。
羽生王将に対する谷川九段。この王将戦も、ネットで速報が流れるようになりましたが、正直今回、速報感想&解説をするつもりはありませんでした。理由は、非常に時間を取られることと、居飛車同士の将棋(特に横歩取り)の形勢判断に自信がないためです。
しかし、多くの人が見に来てくれるようなので、この第2局目以降、一応感想文を載せようと決めました。
予定としては、1日目は2回程度(昼過ぎと終了後)、2日目は、随時載せていくつもりです。
なお、このページは、古い状態のままのものが呼び出されることが良くあるようなので、特に2日目は、念のため、ブラウザの更新ボタンを押してみて下さい。
(2001/01/18AM10:00)
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今回は、先手が羽生王将、後手が谷川九段です。 左図は、1日目お昼までの局面。第1局は横歩取りになったが、今回後手谷川九段は、四間飛車に。 この二人の対局は、様々な戦型が出るから面白い。 さて、竜王戦で、四間飛車に悩まされた羽生王将がどのような戦型を選ぶか注目していたら、▲3六歩から▲6八銀として、急戦を明示。 こういう戦型になると、どうしても、竜王戦を思い起こさずにはいられないが、谷川九段と藤井竜王の違い、序中盤と終盤にかける比重が違うと感じてしまうが、これから、谷川九段が急戦にどのように対処するか。 藤井竜王は、中盤で有利にしてしまうが、(予想としては)谷川九段は、中盤で有利にはできないかもしれないが、互角の分かれなら、(谷川九段が)勝つ確率高いとみたい。 (1月18日午後12時半記) |
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4六銀戦法対四間飛車の戦いになった。 左図が、1日目の終了図だが、今日は仕掛けくらいまでかと思っていたら、すごい局面で封じ手になった。 定跡そのままなので、あまり感想もないが、この局面は、△同歩の一手だろう。 そして、▲3八飛からしばらくは、定跡の範囲内での読み比べになりそうだ。羽生王将が、先手でかつ▲6九金も端歩もなしに動いている為、最短での仕掛けになっている。そのため、△1二香も上がる暇がないわけだが、このあたりがどう局面に影響するか。 私は振り飛車党で、しかもここはタイにして欲しいとの思いから、今回は、谷川九段に勝って欲しい。 むろん、この局面での仕掛けは、「振り飛車党なら、十分」のはず。 (1月18日午後7時記) |
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二日目が始まった。封じ手は、当然の△2四同歩。 何時くらいに、封じられたのか分からないが、これほど当然の一手のところで封じ手と言うのも珍しい、どちらかの思惑だろうかと疑ってしまう。 ところで、ほとんど定跡形なのだが、実際に本をみると、それぞれが微妙に違っている。 たとえば、「羽生の頭脳」では、▲6八金直△1二香の交換が入っている局面が多い。もし、△1二香の代わりに△6四歩なら、(2筋を突き捨てずに)▲3八飛△4五歩▲3三角成△同飛▲8八角△4六歩▲3三角成△同桂▲3四飛△4三金▲3六飛△4四角▲4一飛△5二銀▲1一飛成△9九角成▲8八銀△9八馬▲9九香(左の参考図)でやや居飛車良しとなっている。 △6四歩というのは、急戦に対しては、振り飛車側は常にマイナスの手となる場合が多い(△6四角がなく、逆にこの地点に馬を作られたりするケースが多いため)。 そして、2筋の交換が入っていれば、△4三金の時に▲2四飛と払って居飛車良し、というのは有段者の常識。 |
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このあたり膨大な変化があるが、上の変化を基本として、その時々の局面(先手後手の場合の違い、1一香か1二香か△6四歩が突いてあるかどうかなど)によって、様々な変化が派生する。 さらに、今回は、羽生王将が、▲6八金直と△1二香の交換を損と見て、この交換をせずに仕掛けた、ということもこの第2局の重要なポイント。 さて、本譜は2筋を突き捨てての攻撃となっている。この場合、単純に上の変化と同じようにして△4三金に▲2四飛と回られてはまずい。 先手にその手がある代わりに、先に一歩を捨てているので、当然後手にも、その一歩を生かした反撃があることになる。たとえば、△4五歩を突く前に△3六歩として飛車を呼び込んでおく手。あるいは、この後△4六歩▲3三角成に▲3七歩とたたく手や、単に△3五歩とする手など。今後の方針を決める重要な局面にさしかかった。 (1月19日午前11時半記) |
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左図が、昼までの局面。 毎日の記事を見て、封じ手に1時間20分の長考、というのに、かなり驚き。絶対の一手だと思うのだが。 さて、羽生王将の▲6六角に△3五歩と守った。この後、▲3三角成から一気に攻め込むのは、△3三同桂▲3五銀△同銀▲同飛△4四角▲3四飛△9九角成▲8八銀△9八馬▲3三飛成△8四香で、難しいながらもやや振り飛車持ちか。 そこで、▲5七銀引だが、△6四角が振り飛車の常套手段。△6四歩を突いていないメリットがここにある。 羽生王将の▲2二歩までが、昼食休憩の局面だが、この後、△1九角成▲2一歩成に一旦飛車を逃げておいて、やや振り飛車指せそうに見えるが、どうだろう? (1月19日午後1時半記) |
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▲3九飛と桂を守った手に対して、△2六香。こう打つものですか。確かに桂を取り返さないと、桂損が回復できないのでしかたないのかもしれないが、ちょっとこの地点に香を使ってしまうのはもったいないような気もする。 そして、△3六歩に▲8六桂! 普通、歩があれば、すぐに▲9五歩と突けるので、この分かれそのものが振り飛車にとって相当大変と考えられるが、一歩もないので、振り飛車指せそうに感じていたのだが。 それにしても、▲8六桂から単独で▲9四桂はすごい手だ。取れませんか?この桂は。しかし、取れないで図のようになってみると、後手の玉もかなり狭い。むろん、9四の桂は質にもなっているのだが。 攻め合いに活路を見いだす△3七歩成だが、▲同銀△同馬▲2九飛には△3八銀がある(△3五銀と出たのは▲2四飛を防ぐ意味もある)。むろんこう進むかもしれないが、その後▲5九飛の時、△4七銀成とかなりしづらい意味が▲9四桂にはある(すぐに▲8二に打ち込まれるので)。 難解な形勢だ。 (1月19日午後4時記) |
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上図より、3七で精算した後、9四の桂を取り返す。確かにこのタイミングの方が玉が一路端から遠い意味がある(その分、▲3四歩が入っているが)。 しかし、その▲3四歩も結果として、捨てることになるのでは、振り飛車がうまく立ち回った感じだ。 左図の局面、すいぶん長く動かなかったが、この局面そのものは、振り飛車有利だと思う。ただ具体的にはどう指すのか良く分からなかったが(筋は△4七歩だが)。 |
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△9五香と払ってからの▲4七歩が、さすが光速流。のちの9筋からの攻めを見ている訳だ。 それに対する羽生王将の▲4五歩も驚き。私などは、▲4五香の攻め合いは、一目ダメと思っても、なかなか逃げられる歩を突く勇気はないもの。しかも、それに対しても、△4八歩成とは。 このあたり、予想が当たらない。そして極めつけは、△9七桂! △9五香からの、一連の読み筋。決まった感じだ。 ▲1八飛と受けても、△3八歩で簡単に受けられてしまうので、受けがないように見える。 (1月19日午後6時15分記) |
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こんなもの受けがないだろう、と思っていたら、左図が投了図だった(更新が遅れていただけ)。 △4七銀成と成られて、すぐ投了したらしい。 後手玉には一手すきもかからず、攻めをふりほどくこともできない。 定跡形から、40手目、△6四角と打ったところでは、難しいものの、振り飛車党とすれば、まあ満足な分かれだと思う。居飛車党の意見も聞きたいが。 その後、羽生王将の▲8六桂から▲9四桂がすごい勝負手だった。だがさすがに後手が残していた感じだ。そして、△9五香から△9七桂の光速の寄せ。 谷川九段の完勝譜と言ってもいいと思う。△9七桂に感動した一局でした。 (1月19日午後7時半記) |