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王将戦第4局、速報感想&解説文

ここでは、2003年、第52期王将戦第4局の感想を書いていきます。
更新予定は、1日目(2月12日)は6時過ぎの1回、2日目(2月13日)は、午前11時過ぎから終局まで随時ですが、4〜5回程度の簡単なものにしたいと思います。

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この第4局は、先手が羽生竜王、後手が佐藤王将である。
左図は、1日目終了局面。
第2局に続き、佐藤王将はまたしても飛車を振ったが、今度は、普通の三間飛車。そして、羽生竜王の穴熊にあわせて、こちらも穴熊へもぐった。
三間飛車は、居飛車穴熊にしやすいのでプロ間では少ない(「ホントに勝てる振り飛車」より)と言われているが、佐藤王将は、この一局を相穴熊戦にかけた。

さて、図の▲2四歩は△2二飛と受けない限り、常についてまわる先手の攻めだが、△4五歩が突いてあれば、△同歩▲同角△2二飛▲2五歩△4四角で大丈夫と言うのが定跡だ。ところが△4五歩が突いてないので、最後に角をかわすことが出来ず、▲3三角成△同桂▲2四歩や角の打ち込みなどの攻めを見られる。むろん、この変化は大丈夫と見て、佐藤王将は駒組みを進めてきた訳で(手になっている場合は、利かされだが、△2二飛と回らなければならない)、一方羽生竜王は、▲2四歩と開戦して手になっていると読んでいることになる。
どちらが読み勝っているのか、双方の穴熊が不完全な状態で、面白い戦闘が始まった。
(2月12日午後6時10分記)
2日目、午前11時10分の局面。

封じ手は、△同歩の一手。以下▲同角△2二飛▲2五歩までは必然。ここで、佐藤王将の指し手に注目していたが、なんとじっと△7一金!大さばきになった後のことを考えて、自陣を固めた訳だ。
それでも、▲3三角成△同桂▲2四歩、あるいは▲5一角から攻めが成立しているようにも見えるが、△2六歩から△1五角(▲2四歩なら)や△2五飛(▲5一角なら)など、他にも固めるだけ固めてさばいてしまおうとする反撃の手段があると見て、羽生竜王は、▲6八角と引いた。
しかし、ここで角を引くのでは、「読み負けました」と言っているようにも見える(ここで角を引く予定で▲2四歩を突いたとは思えないのだが)。△2三歩と受けた後、攻撃を続行するのか、自陣の整備に移るのか、今度は羽生竜王の指し手に注目したい。
(2月13日午前11時20分記)
2日目、午後2時10分の局面。

やはり羽生竜王は、▲3五歩から動いた。本来は、▲7九金からさらに4九の金も守りへと固めたいところだが、△5五歩▲同歩△4五歩とか、△5二飛とか動かれて、後手の方が調子良さそうだ。

▲3五歩△同歩▲3八飛に、後手は自然な△2四歩。今、▲3五飛にふんわりと△4二角。ちょっと不思議な手だが、△2五歩では▲2四歩が嫌か(△同飛なら▲3三飛成から▲2四角)。しかし、この段階でも、△2五歩には▲2三歩や▲2四歩がある。先手も金銀がバラバラで、▲2四歩からの先攻が失敗した以上、有利とは思えないが、後手から動く順も意外に難しい。依然、形勢不明の戦いが続いていると思う。
(2月13日午後2時20分記)
2日目、午後4時40分の局面。

上図から、▲5九金右に、なんと△5二金!△2五歩は▲2三歩でまずそうなので、辛抱だが、後手から動く手がないとすると上図でもすでに後手がつらいのかもしれない。
そして、▲3二歩に△3三歩のこれも辛抱。▲3七桂と気持ちの良い駒の活用だが、これに対しても△6二金左と相手からの攻めを待つことしかできない。

結局、△2五歩といつまで経っても進めないなら、△2四歩と突いた手がどうだったのかと言うことになりそうだ(突いた時は自然な手に見えたが)。

玉の固さが、ほぼ同じになり(まだ若干後手の方が固いが)、飛車と桂の働きが大差。先手羽生竜王優勢。
(2月13日午後4時50分記)
2日目、午後6時30分の局面。

後手から動く術がないため、先手は悠々と▲7九金から▲6九金、さらに▲7八金右と固める。どこかで、佐藤王将は、△2五歩などの決戦に出るかと思ったのだが、それは自爆らしい。じっと固めてチャンスを待っていた。

しかし、▲4六歩!から▲4五歩が厳しい。▲3一歩成から2筋を取り込んで攻めるのかと思ったが、この方が着実でしかも早い。

待つことができなくなった後手は、△9六歩から端を攻めて紛れをもとめたが、これでは足りなさそうだ。羽生竜王優勢変わらず。
(2月13日午後6時40分記)
佐藤王将が投了。羽生竜王が4連勝で王将を奪回した。


左図は、7時頃の局面。上図は大差だと思っていたが、佐藤王将も端に食らい付いた。飛車を捨て一歩を取り、△9五歩を打つ。
対処を誤ると、逆転もあり得る玉頭の処理だが、さすがに羽生竜王が間違えるはずもない。▲4三歩成から▲5二とが遅いようで、飛車成りが早い。

そして、狙いすました▲9四飛が厳しい。陣形を乱し、かつ9五の香を取ることで、自陣への攻めを緩和した。

左図が投了図。後手玉は▲9二歩からの一手すきで適当な受けもない。

中盤、羽生竜王が▲3五歩から機敏に動いたのが鋭かったが、この数手に佐藤王将の疑問手もあったと思う。後手から動く術がなくなり、(プロの将棋としては)大差になった感じだ。
終盤、端に食らい付き、差が縮まったかのようにも見えるが、持ち時間のあるプロの将棋では、この差は埋まらないのだろう。

また、検討結果を見て、違うところがあったら、また追記しておきたい。

(2月13日午後7時30分記)
(週刊将棋を見て)

やはり44手目の△2四歩がまずかったらしい。週刊将棋には、「局後、佐藤は△2四歩を悔やんだ。当初は▲3五飛に△2五歩と取る予定だったが誤算があった。(中略)「△2五歩と取れないなら△2四歩はなかった」と佐藤。△2四歩では△5二飛と回り、中央からさばきを狙うか、△7四歩〜△7二金寄〜△9四歩という待機策が勝ったようだ。▲3五飛に△4二角はつらい軌道修正。ここからは羽生ペースとなった。」とのことだ。

(2月18日追記)

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