10月13日(金)、王座戦第5局が行われました。
2勝2敗での最終局。あまり検討時間がなかったのですが、日経新聞の棋譜より、簡単に振り返って見ようと思います。(2000/10/14記)
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あらためて振り駒になった本局は、先手が藤井竜王、後手が羽生王座です。 そして、前回に続いて、羽生王座が急戦を志向したところ。 局後の羽生王座の話の中に、「対策の決定版はなかった」とあるように、藤井システム対策は、まだ見いだせずにいるのかもしれない(あるいは、次の竜王戦で秘策を出すか?)。 |
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今回の急戦は、4六銀(後手の場合は6四銀)戦法。 藤井竜王は、6七金と強く上がって受け、細かい折衝のあとが、左図。 しかし、こうなってみると、確かに振り飛車良さそうだ。居飛車の急戦が、しっかり受け止められている。 受け止められてしまうと、角打ちのキズが至る所に残り、居飛車収拾が困難に見える。 |
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ところがここからの手順がうまい。 上図より、△3三角▲7七角の交換を入れて、△8二飛と戻す。そして、▲3三角成△同銀▲7七桂に△5三角と打ったのが左図。 △5三角! 次の一手で出されれば思いつきそうだが、それにしても、なんと味の良い手だろう。9筋の攻めと1筋の攻めを同時に狙い、しかも受けては▲7一角の筋を消しているのだから。 |
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局後、藤井竜王が、「8六歩と突かれてからいっぺんに悪くした」と言った局面。 確かにこの局面、もう難しいように見える。 しかし、振り飛車側にそれほど悪い手があったようには思えないが・・・。 |
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8七にと金を作り、一歩を手に入れて、今度は端に手を付けたところ。 このあたりの手順の組み合わせが絶妙なのだろうと思う。 次の単純な、△2五桂▲2六銀△1七桂成▲同銀となってみると、駒割こそ、互角なものの、銀を使わされいるのがつらい。 |
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そして、さらに、△7七とから△6七とと、じっと寄ってくる手が厳しい。 その間、▲2六歩▲4六馬と、受け一方の手だけではつらい。 さらに、▲8三歩と垂らした所だが、この歩が成ることもなかった。 |
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羽生王座の攻めを見るだけになってしまった感があるが、それでも結果を知っているからで、知らなければ、まだまだ粘れそうに見える。 △4九銀も攻めの定跡だが、実戦で打てるかどうか自信がない。つい、△5五香とか打ってしまいそうだ。しかし、この金に働きかけないで、と金を使うということがうまいのだろう。 |
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それでも、粘る藤井竜王に、△8六角から△5九角成と角を使うのも、なるほどという手だ。 さらに、▲4八香の頑張りに、決め手の△7九飛成。 ここまで来てしまえば、決め手でもなんでもないのだろうが、次の△4九馬から△3九馬が、受からない。 どこかで、△9九竜などと取るのではなく、厳しく寄せる。見事な将棋だった。 |
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左図は、投了図。 以下は▲4六玉に、△3五銀打▲同歩△同銀▲4五玉△4四金までの即詰み。 それにしても、急戦を受け止め、振り飛車良くなったと思った所から、いったいいつ逆転したのだろうという、難解な中盤戦だった。 強かった。羽生王座。 さあ、次は、最高のタイトル、竜王戦! |