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竜王戦第五局

竜王戦第五局が始まりました。
読売新聞のHPは、午後にならないと出ませんが、図はBS2の局面です(ねこじゃらしさんからいただきました)。

50分で5手しか進まないと言う、非常に遅い序盤です。
今、先手鈴木六段が▲5六歩と指した所であり、またしても、振り飛車穴熊ではなく、雰囲気的には、力戦中飛車といった感じです。
それに対して、後手の藤井竜王がどういう作戦をとるか、場合によると乱戦もあり得る、序盤の出だしです。

(11月25日午前10時半記)
局面は進んで、竜王戦第二局とほとんど同じ戦型となりました。
第二局の時は、鈴木六段が後手の為、左図の▲1六歩が入っていません。左図はたぶん昼休までの局面。

藤井竜王は、長考の末、第二局と同じく、8筋の歩を切りに行きました。
第二局では、▲5四歩という急戦は成立しなかったのですが、今回は端の歩が突いてあります。これがどう影響するか。振り飛車からの急戦や、今後の展開を考えた長考だったのでしょう。

対して、鈴木六段は、どう応対するのか。急戦の研究をしてきたのか、それとも第二局の作戦負けを覆す新しい構想を試そうとしているのか、鈴木六段の指し手が、今後の局面を動かしていきそうです。
(11月25日午後3時半記)
ものすごい事になりました。
上の図から、鈴木六段は、▲5四歩を決行。
必然的に、△同歩▲2二角成△同銀▲7七角△8九飛成▲2二角成と大乱戦となり、左の△5五桂まで進みます。
第二局の変化では、この△5五桂にて居飛車良しが結論でした。ですから、第二局では、▲5四歩と行かないで、▲7八金と守ったのです。
しかし、今回は▲1六歩が突いてあります。
この端歩は、戦いに入ったときに、玉の逃げ道になっているため、1手も2手も寄せが遠のく可能性があります。
この端歩をより生かす一手が、△5五桂に対する▲4八玉です。

次の図が一日目の封じ手局面。
藤井竜王が△8六歩と突く時、この局面は想定できたはずですし、鈴木六段は、▲1六歩がある時は▲5四歩と決戦して良し、という研究があるはずです。
さて、どちらの研究、読みが勝っているのか、非常に興味あるところです。
この局面そのものは、鈴木六段が導いたと言えるので、進行そのものは鈴木六段ペースと言えるかもしれません(優劣は別にして)。

しかし、局面を誘導したのが、あの鈴木六段ですから。これがもし、佐藤名人なら、「詰みまで研究済」で早くも、挑戦者勝ちを宣言してしまうところですが(藤井竜王も相手が、超研究家だったら、8六歩と踏み込まなかったかもしれない)。
封じ手は、普通なら▲5四飛ですね。さて、大乱戦に待ち受ける結果は・・・。
(11月25日午後8時半記)
封じ手は▲5四飛。以下、竜王は穏やかに△5三歩と打ち、▲5六飛△8八角▲5九飛と進んだ所。左図が、昼休までの局面。

△5三歩で、△5三香もありそうですが、飛車を切っての攻め合いになるのでしょう。その時に、1六歩はかなり生きてきそうです。

△8八角はすごい手です。それに対して、▲5九飛はどうだったのでしょう。手の流れから見ると、攻め合いたい感じがするのですが。
▲5六飛から▲5九飛は手損した感じを受ける反面、藤井竜王側の攻め手もいまいちはっきりしません。しかもあまりゆっくりしていると、鈴木六段側から▲5四歩△同歩▲5三歩などの攻めがありそうです。
ということで、私の棋力では、「形勢は依然不明」としか言えません。
(11月26日午後3時半記)

竜王戦第五局は、72手で藤井竜王の勝ちとなりました。

上の図から、△6六角成▲3八玉△7七香。この△7七香が非常に厳しく、ここでは竜王優勢でしょう。とすると、やはり▲5六飛と一手途中下車したのが響いているかもしれません。

さらに小競り合いの後、△8七歩▲8九歩と相手を歩切れにさせておいての△3二銀が決め手と言えそうです。馬を殺して、竜王防衛が見えてきた局面でしょう。
馬を殺して、はっきり優勢になった後も、竜王の指し手は堅実です。
△5四歩から△4四歩と、鈴木六段側からの唯一の攻め筋を未然に消し、付け入る隙を与えません。

手のない鈴木六段は、▲2六歩から、▲2七歩と香を取りに行きますが、逆に△3五歩と反撃され、困っています。


次の図が投了図。
△8八歩成▲同歩△同成桂となったところです。
やる手がなくて投了という事ですが、それにしても、ちょっと早い投了だという感じを受けます。
第一局の時も早い投了でしたが、その時は投了やむなしというほど大差でした。しかし、今回はどうでしょう。
無論、プロ的に見れば、投了やむなしなのでしょうが、相手が居玉なだけに、まだまだ頑張って欲しい気がします。

振り飛車党同士の頂上決戦。今、振り返って見ると、藤井竜王の強さだけが出たタイトル戦でした。先日の将棋の日の対羽生戦と言い、藤井竜王、ここ1〜2年でまた強くなりましたか?
順位戦も今期B1へ昇級したら、そのままA級へノンストップで駆け上がりそうです。
今後の竜王の将棋は、見逃せなくなりました。
(11月26日午後9時記)

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