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NHK杯に見る受けの手筋
(2005年6月20日出題)

第3問(2005年6月19日:木村七段-中田六段戦)
(問3-1)
後手中田六段の三間飛車対木村七段の居飛車穴熊。軽いさばきで中田六段が仕掛け、好着の△5四香を放って難解な形勢。今、△5五同角と飛び出し△3七角成を狙うと同時に角が動くと銀取りになる仕組みになっている。ここで先手はどのように指すべきか。木村七段の指した手を考えて欲しい。(答えはこの下に)
(難易度・・



(問3-2)
最終盤、すでに先手の木村七段必勝。▲7四桂と急所に跳びだし、次に▲9三角の詰みを見ている。先手玉は詰まないのでここは受ける一手。実際にはここではどう受けても完全には受からないのだが、このような形でどのように受けるのが一般的か。最も基本的な受け方を問う。
(難易度・・



(これより下に解答)

(問3-1解答)「(逆筋でも)駒損しないように先にかわす」
▲3七桂を受けるだけの手として見れば▲4八銀は難しい手ではない。しかし駒は中央へ動いて行くのが本筋。しかも一回▲5七銀と上がっているので二手損になっている。
つまり、手損プラスへんぴな位置に行くというマイナスを差し引いても、桂の守りプラス香からの先逃げがまさるという読みだ。受ける時は、とにかく駒損しないように受けることが大切。


(問3-2解答)「桂頭(桂先)の銀定跡なり」
桂の利きを防ぐ駒としては桂の頭に銀を打つ(出る)のが実戦にも頻繁に出現する手筋。これで、角一枚なら▲9三角でも▲9一角でも△7二玉で受かる(実際には持ち駒が豊富な為、▲9一角が厳しい。△7二玉には▲8一角△同玉▲7三角成。)。
本譜は△6二金直と受け、次の▲4八香の痛打を喰らって投了となった。

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