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NHK杯に見る受けの手筋
(2005年7月4日出題)

第5問(2005年7月3日:石川六段-中原永世十段戦)
(問5-1)
先手石川六段の三間飛車に中原永世十段の居飛車。機敏に振り飛車が仕掛けたが、うまい切り返しでやや切れ模様に。それでも食らい付いて微妙な形勢のままむかえた下図。今、△1二香打と二段ロケットを据えたところ。早い攻めがあれば、手抜きで攻めるのも考えられるが、次の△1五香からの攻めも厳しい。ここはどうすればしっかりした形で受けられるか。(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問5-2)
終盤戦、中原永世十段に何か誤算があったか?5三歩を払ったものの4二のと金をそのままに▲5二銀と打った手がうまく、食い付きに成功した感じだ。ここで悪いながらも頑張る一手は?一気に悪くしない手を考える。
(難易度・・・



(これより下に解答)

(問5-1解答)「玉頭戦は厚みで勝負」
▲2七銀と上がるのが平凡ながら好手。まだ玉頭戦というほど戦いが行われている訳ではないが、△1五香▲同香△同香となって薄い1筋を制されると後手玉も広くなりさらに寄らなくなる。4九金が離れ駒になるのは気にくわないが、それ以上に上部を厚くする手は大切になっている。


(問5-2解答)「玉の守りを固める」
龍取りなので龍を逃げたいが、そうすると▲3二とと金を取られ為す術がなくなってしまう。ここは龍を見捨てて、と金を払う一手。元々遊んでいて取られそうだった銀であり、これを自陣へ近づけ、同時に龍を取られても相手の銀はソッポへ行くので良い勝負になる、との判断が出来れば正しい。ただ実際には龍を取った手も大きく、切れそうだった攻めがつながることになった。

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