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NHK杯に見る受けの手筋
(2005年8月29日出題)

第13問(2005年8月28日:木村七段-高橋九段戦)
(問13-1)
やや変則的な出だしから矢倉模様に。先手の木村七段が1筋で歩を持った後、歩切れになるが、高橋九段が香得に走った局面。今4八にいた飛車を2筋へ戻したところ。ここで後手はどのように指すか。一目で、「こう指しておくところ」と言った感じの手である。
(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問13-2)
高橋九段が巧みな手順で攻めを催促し優勢になった。今3二桂成と2四の桂で金を取ったところだが、2九の飛車取りが残ったままだ。とにかくこの飛車を逃げなくてはならないが、どこへ逃げたら良いか。実際はどこに逃げてもすでに先手が大変なのだが、本譜は最も悪いところに逃げた感じだ。
(難易度・・・



(これより下に解答)

(問13-1解答)「玉を安定させる」
この局面は2二玉と引く一手。1三の玉はいきなり詰む訳ではないが、このような不安定な位置は捕まりやすく、駒を渡すとすぐに寄る場合もある。香得でも歩切れなのでこの局面はまだ良い勝負だ。



(問13-2解答)「大駒は攻めに利かせる」
本譜、木村七段は▲7九飛と逃げたが、△8四桂と打たれ、局面をさらに苦しくした。▲7九飛自体の逃げは局面によってはある筋なのだが、この場合は玉の逃げ道をふさぐ結果になり、さらに後に▲4九飛と指すハメになり最悪となった。解説でも出ていたがここでは▲2七飛と浮き、▲1五角や▲4四角からの攻めを見せておきたかったところ。感想戦ではこれでも不利だったが、それでも受け一方になるよりはまだ良かったようだ。

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