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NHK杯に見る受けの手筋
(2005年12月26日出題)

第30問(2005年12月25日:丸山九段-青野九段戦)
(問30-1)
後手青野九段の一手損角換わりに早繰り銀で仕掛けた丸山九段だったが、巧みな反撃にあい、やや大変な局面へ。その後、完全に切れないようにもたれながら食らい付いてむかえた下図。
ここで、丸山九段の指した手は、どこかであるかな、と思いつつも攻めが細いのでそうはしないだろうと思っていた一手だった。「△5八とが早いので・・・」というのが大きなヒント。
(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問30-2)
堅陣を頼りに一枚一枚駒をはがしていく先手。今▲6四香と打ったところだが、龍と馬が後手陣に利いていて受け止められそうにも見える。ここでの後手の応手は。何度も駒を取られて拠点から打ち込まれてはまずい。


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問30-1解答)「飛車取りに打つ下段金」
丸山九段の打った手は▲2九金。二段飛車に対してたまに出現する受けだ。△5八とが非常に厳しいので飛車を追い返すと言う訳だが、攻めそのものが細い時に金を打ってしまうと切れてしまうこともある。
この後、先手は香を取り、▲6四へ香を打ち、細いながらも攻めをつないで行った。



(問30-2解答)「拠点は精算する」
△6四同銀は、▲同歩の後、この歩を取れないようでは最初から取らない方が良い。しかし、この局面では馬が利いており、このような場合は、すべて精算してしまう方が分かりやすい。
実戦も、これで後手有利になっていると思ったが、▲6五歩の拠点作りから▲4四馬〜▲6二馬という荒技も駆使し、さらに青野九段の疑問手もあって最後は先手が寄せ切ってしまった。


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