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NHK杯に見る受けの手筋
(2006年4月17日出題)

第44問(2006年4月16日:田村六段-木村七段戦)
(問44-1)
横歩取り△8五飛戦法から、先手の田村六段が切り込み、木村七段が受けるという棋風通りの戦いになった。今、△2五歩と飛頭を叩き▲同飛と応じたところ。
状況によっては、▲3二角成△同玉▲4三金△同玉▲2二飛成を甘受する手順もありそうだが、ここで木村七段はギリギリの受けを選択。
感想戦でもはっきりと良くなる訳ではなく、この手が良かったどうかも不明だが、ここで木村七段が指した受けの一手とは?

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問44-2)
まだ難しい中盤だが、馬を作り先手がポイントを上げた。今、△3六歩の取り込みに一本手筋とばかりに▲3三歩と叩いたところ。苦しいながらも終盤に望みを託す最善の頑張りは?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問44-1解答)「先手を取って攻防に大駒を打つ」
△2四歩▲同飛△2三歩と先手で受けたいが、▲4四飛と回られて(歩もなくなり)受けに窮する。局後、受けずに△8九角、△8八角などの攻めの手も出たが、なかなか後手が良くなる手順が発見されなかった。
対局中は木村七段らしい受けと思ったが、じっと▲2六飛と引いた手が好手。△3五歩に▲4二歩△同玉▲5四角成と進み、先手の指しやすい局面で中盤から終盤へ入った。



(問44-2解答)「辛抱してチャンスをうかがう」
▲3三歩を銀や金で取るのは飛車に成られてしまい、桂は▲3四歩、玉は▲3四歩あるいは▲2五桂と跳ねられてしまう。そこで悪いながらもじっと△3一金と引いて辛抱した。
先手の攻めも飛車角だけなので細く、結構まだ耐えられるのでは、と思ったが、▲2五桂から▲3六飛と歩を払い、駒を存分に効率良く使い、頑強な受けを突破。終わってみれば先手の快勝譜だった。
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