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NHK杯に見る受けの手筋
(2006年6月5日出題)

第51問(2006年6月4日:堀口七段-屋敷九段戦)
(問51-1)
先手堀口七段の居飛車穴熊対後手屋敷九段の四間飛車で始まった本局は、中盤居飛車穴熊側から▲6五歩を突き強引に戦いに入った(攻め筋としては良くある形)。その後強襲した先手に△2五飛のぶっつけで反撃、今▲1一龍と逃げながら香を補充したところ。6九の金が浮いているので飛車を成るのは一目だが、穴熊の遠さを生かし、手抜きで攻められる手も考えなければならない。
こういう所は前もって受けておいてその手が悪手になることはほとんどない。屋敷九段の指した当然の一手は?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問51-2)
穴熊の遠さを生かし、やや強引に攻めた先手だが、受け止められ攻めが細くなってしまった。しかし、なんとか離されないように今▲6二金と食い付いているところ。
ここで屋敷九段は△7二銀打と受けてしまった為、▲7一金打とさらに食い付かれて形勢を損ねた。ここでは本譜ではなく、検討でも出た受けの一手を考えてもらう。


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問51-1解答)「内飛車の一段(二段)歩」
図のような▲1一龍と△2五飛を外飛車と内飛車と言い、ほとんどの場合、内飛車の方が価値が高い。と言うのも、本譜のように△2一歩と外飛車の利きを歩一枚で止めることができるからだ。
△2九飛成を受ける術はなく、急がされた先手はやや無理気味な攻めをさせられることになった。


(問51-2解答)「終盤に発生する特殊な守り方」
本譜の△7二銀打は玉の側に金駒を入れる普通の受けだ。しかし▲7一金打とされ△5一香などひねった受けはあるもののやや食い付かれ形。ここでは感想戦に出ていた△5四銀打がうまい受け方。先手が攻めを続けるには▲6三金しかないが、△同銀▲6二金に△4五角で凌ぎきっているようだ。
実戦は△7二銀打▲7一金打に△8一角が最後の敗着となり後手玉は寄せ切られてしまった。

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