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NHK杯に見る受けの手筋
(2006年6月12日出題)

第52問(2006年6月11日:伊藤博文六段-行方七段戦)
(問52-1)
先手伊藤六段の角道を止めない中飛車に対し銀を繰り出し対抗した行方七段。ツノ銀中飛車風に組め、やや先手の模様が良くなった。しかし、▲9六角から局面の打開を図った先手の手にのり後手も反撃、難解な中盤戦に入った。
今、▲7三桂成から強襲をかけ、▲8三飛成で飛角取りが受けづらいかと思われたが。
ここで放った行方七段の一手は?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問52-2)
後手の強襲を受け、先手玉が持ち堪えられるかどうかきわどいところ。今、△5五桂と打ち、次に△4七桂成▲同銀△同成桂となっては受けがなくなる。
ここで伊藤六段の指した攻防の一手は?この手でも完全に受けきれる訳ではないが、相手が間違えたら許さないというせかす受けは?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問52-1解答)「受けを手抜くタイミング」
飛車を逃げると角を取られる為、両方を受けるには△6二桂のような手しかない。しかし、これでは受けただけなので、あまりに効率の悪い手だ。ここでは飛車取りを放置して△5七桂成が鋭い一手。▲7四龍に今度は△3七角成とこちらも切って玉に食い付いて勝負に持って行った。



(問52-2解答)「間接王手を睨みながらの受け」
ここでは悪いながらも▲6六角が手筋の受け。△5五桂を動けなくし、△5七の成桂取りで攻めをせかした。この後、△4七成桂▲同銀△3七銀▲2九玉となり攻めきれるかどうかギリギリだったが、△4四銀右が落ち着いた好手。これで両取りが残り、粘る先手玉を寄せ切るのに成功した。


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