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NHK杯に見る受けの手筋
(2006年7月3日出題)

第55問(2006年7月2日:南九段-高橋九段戦)
(問55-1)
先手の南九段が、態度保留の序盤の駒組みから右玉にしたのに対し、後手の高橋九段は矢倉に組んだ。そして今、先手は▲4五歩の開戦から銀桂交換の駒得をしたが、玉頭方面なだけに上部は薄くなって局面は良い勝負で進んでいる。ここで、南九段の指した一手は。


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問55-2)
一手指した方が良く見える熱戦の中盤戦が続いたが、後手の緩手に助けられ先手が少しリード。そして今▲4三銀の食い付きに△6四角打と攻防に角を打ったところ。
こうした局面では、通常、▲3二銀成△同玉▲4三金とまず成桂にヒモを付けておき、それから受けを考えるものだが、ここで南九段は決め手とも言うべき頑強な受けを指した。その指し手とは?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問55-1解答)「中盤では位を取らせない」
まだ、大きな戦いには入っていないが、ここで△4五歩と位を取られると、のちのち4六の地点に駒を打ち込まれるなどのキズが生じる。この筋を消してじっと▲4六歩と打っておくのが当然の一手。
以下、細かい応酬が続いた後、△4五歩▲同歩△同桂から全面的な戦いに入った。


(問55-2解答)「取り返しの利く形でガッチリ受ける」
ここで南九段は▲5六金と打った。4六の角出を防ぎ、成桂を取ったら角を取れるようにした金打ちだ。
以下、△4五桂▲同歩△4六銀と角にヒモを付けて成桂を取ったが、先手の玉が手順に6八の安全地帯へ入ったのも大きく、(先手が)最後はきれいな即詰みに討ち取った。

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