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NHK杯に見る受けの手筋
(2007年11月26日出題)

第126問(2007年11月25日:室田女流1級-里見女流初段戦)
(問126-1)
本日の放送は、将棋の日の催し物が放送されました。この対局の後、羽生-森内のお好み対局(次の一手名人戦)もありましたが、受けの問題としてこちらを取り上げてみました。

この対局は相振り飛車。双方十分な駒組みから開戦。形勢が揺れ動く面白い将棋だったが、ここでは後手の里見女流初段がやや指せる場面。先手からは▲8三歩以下の狙いがあり、後手も△3七歩成と早くなりたいが、はやる気持ちを抑えてじっと受けた次の一手が好手ではっきり優勢になった。その後手の一手とは?



(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問126-2)
一旦優勢になった里見女流初段だが、今度はやや緩手の受けを指してしまった為、先手にもチャンスが到来。しかし、飛車を2一に打たず3一に打ってしまった為、そのチャンスを逃した。ここでは、6一金と3三銀の両取りだが、ここでの当然の一手は?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問126-1解答)「角切りの筋をしっかり受ける」
ここで△5二歩と受けたのが好手。先手は△3七歩成と△1九角成を受ける適当な手段がなく、先手の攻めである▲8三歩から▲6三角成の筋だけをしっかり受けておけば、自然と良くなる。
この後、▲8三歩△同銀に▲2三角成としたが、△3七歩成が入り、後手優勢の終盤戦が続いた。


(問126-2解答)「取られて働いたと考える駒」
ここで両取りを一時的に受けるだけなら△5一角という手もあるが、この局面では考える手ではない。ここは△7二金と銀冠を完成させる一手で、▲3三飛成と銀は取られるが、銀冠を完成し、一手かけて働きのない場所へ龍を行かせたことに満足する。
本譜はこの後、急所の△6六歩が入り、上から押しつぶす形で先手の粘りを振り切った。

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