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NHK杯に見る受けの手筋
(2009年5月11日出題)

第198問(2009年5月10日佐藤(和)五段-屋敷九段戦)
(問198-1)
先手の佐藤五段の中飛車に、後手の屋敷九段は両方の銀を繰り出すゴキゲン中飛車対策で応戦。難しい中盤で先手は▲6四角と角をさばきに出たが、感想戦では▲8五歩と打っておいた方が良かったかとの話も。実戦は△8七銀成と切り込みこれが厳しい攻めとなっている。しかしそれでもここで先手が被害を最小限にとどめる一手は何か?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問198-2)
後手の攻めが成功し、駒得も果たし優勢に。それでも今△3六桂を防ぐ為▲4七銀打と馬に当てて守ったところ。ここで後手屋敷九段の指した一手は?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問198-1解答)「金は引く手に好手あり」
当たっている金駒をかわす手は良く出現する。こういう場合、▲8七金と成銀を取ってしまうのが△同飛成と龍を作られ最悪。ここでは▲7九金と引くのが当然の一手で好手となる。この後△7四飛に▲9一角成と成ってまだまだ難しい中盤戦が続いた。



(問198-2解答)「馬は自陣に」
形勢が悪い場合、あるいは食いつけると思った場合には△4七同馬▲同銀に△3五桂と言うような攻めもある。あるいは、どうしても先手を取りたい場合には△3六桂▲同銀と桂を犠打にして先手を取るような手筋もある。
しかしここでは、どうしても先手を取る必要もなければ、馬を切る必然性もない。本譜のようにじっと△7三馬と逃げておくのが冷静な一手。

実戦は▲7一とから▲8一飛成と先手は攻めるよりなかったが、後手は△1五歩から端をつめ、さらに△6六歩から龍を敵陣に入り込ませ、最後は一気に先手玉を長手数に詰め上げた。

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