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NHK杯に見る受けの手筋

(2013年7月22日出題)

第407問(2013年7月21日 広瀬七段-瀬川五段戦)
(問407-1)
先手広瀬七段、後手瀬川五段で戦型は角換わり腰掛け銀。先手が▲4五歩から▲3五歩と攻めたのに対し、後手は端攻めから角を切る強襲をかけてリードを奪った。下図は、角と金銀二枚の交換で、後手が駒得をしている。そのため、玉が不安定なのはやむを得ないがここでどのように守ったら良いか。後手瀬川五段の指した三手一組の手順は?

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問407-2)
先手が離されないよう追走し、あるいは後手が攻める方向を間違えたのかもしれないが逆転し、終盤は先手が有利になっている。それでも下図は今△6七金と張り付かれ、次に△7八龍からの詰めろを見られている。ここで指された先手広瀬七段の次の一手は?△7八龍からの詰めろをどのように受けるのが良いか。

(難易度・・・


(これより下に解答)

(問407-1解答)「大駒は近づけて受けよ」
この局面、△2三歩と打っておくのがしっかりした受けだが、その前に△2六歩と垂らし、▲同飛の交換を入れておくのが手筋で実戦。この交換を入れておくことで、△2三歩の後、△3五金の手を残し先手の攻めを急がせている。
実際、△3五金と出られてはダメなので、先手も▲4四歩から攻めるしかなく、難解な終盤戦へと入っていった。


(問407-2解答)「攻め駒に当てる受け」
△7八龍を受けるだけなら、この地点に利かせれば良いので、▲8七銀や6九や7九に駒を打っても受かる。しかしそれでは先手になっていない。
ここで実戦は▲7七金。やはり終盤は先手を取ることが大切。もっとも、△同金▲同玉でかえって危険になる場合は別で、常にその局面の状況によるので正確な読みは必要だ。

本譜はそれでも微差だったが、最後、飛車の逃げ場所を間違えたのが一手パスのような手になり、最後は後手玉を長手数で詰ますことに成功した。
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