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NHK杯に見る受けの手筋

(2015年12月14日出題)

第529問(2015年12月13日 戸辺六段-行方八段戦)
(問529-1)
先手戸辺六段、後手行方八段で戦型は先手の力戦中飛車。早い段階で、先手から角を交換し、中央で動いていった。しかしその後、第二次駒組みに移り、先手は穴熊から向かい飛車へ、後手は玉頭を盛り上げて先手の穴熊に圧力をかける展開に。その圧力が完成する前に、先手が再び仕掛け、下図の局面。今、▲6一角と飛車取りに打たれたところで、ここで後手はどう指したか。飛車を見捨てて攻め合う順も局面によっては考えられるが、単純に角で取られるとその後の活用も早い。後手、行方八段の指した一手は?

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問529-2)
先手の猛攻に後手が凌ぎ切れるかという局面が続いている。今、▲4二飛成と金を取ったところで、後手が何もしないと、▲3五歩があり、△同玉なら▲3三龍で詰んでしまう。と言って、△5三の金もタダで取られてはいけない。そこで指された後手行方八段の次の一手は?

(難易度・・・


(これより下に解答)

(問529-1解答)「駒損をしない受け方」
もし2筋の歩が△2五まで来ていれば、△2六歩が厳しいので△7七とや飛車打ちなど攻め合う手も考えられない訳ではないが、やはり△8三の飛車を角で取られるのは(馬はすぐ活用できる為)痛く、ここでは駒損しない△8二歩が普通だ。これだと手番を先手に渡すので、ある程度攻められるのは仕方なく、それでも受け止められるとの読み。

本譜は、この後、▲8三角成△同歩に▲8二飛と打ち、これに▲7七とと桂を取った為、▲5三角成から▲2三銀と先手の猛攻が続き、攻め切れるか、凌ぎ切れるかという戦いが続いた。

(問529-2解答)「両方を受ける受け方」
終盤では相手の駒に当てたいので、△4三金と受けるのが普通だがここでは▲3五歩があり成立しない。もちろん、もし金を持っていれば△4三金打と打って受けることが出来、これなら受け切りとなる。しかし実際は金がない為、△4四角と打ったのが本譜。これが△5三金と▲3五歩からの攻めを両方受ける受け方でこの局面ではピッタリしている。
なお、この△4四角で後手の凌ぎがはっきりしてきた為、あるいは数手前の▲3六歩がやり過ぎだったかという話も感想戦では出た。

本譜はここで▲5八金と手を戻したが、ここで戻すのではちょっと先手が辛い。それでも一手間違えれば逆転するような際どい勝負ではあったが、最後は先手玉に必死がかかり、後手玉に詰みはなく、後手の行方八段が勝利した。
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