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NHK杯に見る受けの手筋
(2006年10月2日出題)

第68問(2006年10月1日:深浦八段-片上四段戦)
(問68-1)
先手深浦八段の居飛穴模様に対し、向かい飛車に振った片上四段が早い段階で仕掛けて、積極的に攻勢を取った。その後、一手指した方が良く見える力の入った攻防が続いたが、終盤に入りやや先手に分のある局面となった。今、△9五香と▲9四歩を避ける為浮いた所だが、ここで深浦八段の指した受けの一手は?
それは、頻繁に出現するこのような局面での手筋の一着だ。


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問68-2)
最終盤、見ている時は先手がはっきり勝ちになったと思えた銀出の局面。次に▲8二金からの詰めろであると同時にあまり受けがないように思えたのだが、ここで片上四段は、強烈な受けの一手を指し、形勢を押し戻した。実戦で指された次の一手は?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問68-1解答)「敵の打ちたい所へ打て」
部分的にこのような端の形は、後手から攻めるとすれば、△9八歩▲同香△9六歩が厳しい(単に△9六歩だと▲9八歩と受ける余地がある)。そこで、先手の受けとしては、▲9六歩△同香▲9八歩が形だ。ただ、この局面では、▲9八歩は受けなくても、△9六歩さえ打たれなければ先手が悪くなることはない。と言うわけで、▲9六歩はこの一手。実戦は、△同香に▲8五角と打って先手がリードしたまま戦いが続いた。



(問68-2解答)「詰めろを消しつつ攻め駒に当てる」
ここで片上四段の指した一手は△9一角。▲8二金からの詰めろを消しつつ、6四銀に当てた強手。この後、▲5三銀不成△同銀▲同香成と進んだが、その後、この成香を抜く手が成立、どちらが勝っているのか分からないような最終盤になったが、最後は深浦八段が即詰みに討ち取った。


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