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NHK杯に見る受けの手筋
(2007年11月5日出題)

第123問(2007年11月4日:中村(亮)四段-深浦王位戦)
(問123-1)
先手中村四段の四間飛車に、居飛車穴熊模様に駒組みを進めた後手の深浦王位。香を上がった瞬間に桂を跳ねる藤井システムの仕掛けを敢行した先手だったが、反撃にあい、それほどの成果を上げられなかった。
しかし、今△6六歩と打った焦点の歩に▲6三歩成とと金を作りまだまだ難しい中盤の戦いが続いている。ここで、深浦王位の指した一手は?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問123-2)
上図から銀を取り、結果金香交換の駒得を果たした先手だが、飛角を押さえ込まれ馬を作られているため大変な形勢だ。ここでは、解説の木村八段が▲4一銀△3一金▲3二金と話していたような、からんでおく手もありそうだが、中村四段は、飛角に活を入れる受けの一手を指して局面を押し戻した。その一手とは?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問123-1解答)「香一枚で飛車角を押さえ込む」
ここで銀を逃げるような手も解説されていたが、6六の歩を払われるといっぺんに飛角が働いてくる。そこで深浦王位は△6五香と打って飛角を押さえ込む手段に出た。
本譜はこの後、▲5三とと銀を取って問題2へとつながっていく。



(問123-2解答)「押さえ込んでいる元を取りに行く」
金銀だけでは攻めきれない為、ここで中村四段は▲5六銀と打って、6五香の処遇を聞いた。実戦はこの後、△6七銀と打ち込み、▲6五銀△6八銀成▲同金と進んだが、感想戦では、▲6五銀が疑問で、平凡に▲6七同銀△同歩成▲同金と精算しておく方が良かったらしい。

本譜は飛車を取った後の△5五飛が好手で、以下粘る先手玉を手筋の歩の連発で崩し、金銀二枚の穴熊に手を付けさせる暇なく寄せ切ってしまった。

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