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NHK杯に見る受けの手筋
(2008年1月14日出題)

第132問(2008年1月13日:丸山九段-三浦八段戦)
(問132-1)
居飛車同士の戦いとなった本局は、角交換後、金銀四枚を自玉から盛り上げる手厚い将棋となった。その後、後手の三浦八段が馬を作った瞬間に先手の丸山九段が、細かく仕掛け戦いに入った。
そして今、▲3六金と出て次に▲2五金を見たところ。このまま金に出られ、馬を逃げた後▲2四歩を打たれてはたまらない。ここではどのように受けるのが手筋か。後手三浦八段の指した一手は?


(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問132-2)
お互い攻守に渋い手が出て形勢は揺れ動いたが、ここでは次の▲3一歩成からの攻めが間に合いそうで、少し先手有利かと思われるところ。
しかし、先手の丸山九段は、慌てて歩を成らず、一手受けに回って自玉の安全度を優先した。その一手とは?


(難易度・・・



(これより下に解答)

(問132-1解答)「駒の当たりを未然に避ける」
ここでは△5一馬と当たりを未然に避けるのが手筋。これで▲2五金には先に△2四歩と打って受け止める。もっとも、実戦は(△5一馬には)▲3四歩がこれも手筋で、先手の攻め、後手の受けという展開がしばらく続いた。



(問132-2解答)「相手の急所の駒をソッポへ」
歩を成る前に、一旦▲6八金引と引いたのが、有利を拡大した一手。局面によっては、馬を作られて相手の玉頭を厚くさせてしまうこともあるので注意が必要だが、この局面では、上部開拓に何手もかかるし、△8六桂や、駒を渡した時の△8六金の方が脅威だ。
そこで、▲6八金引△4七角成の交換を入れてから▲3一歩成と攻めに入った。

本局は、この後も難しい終盤戦が続いたが、最後に丸山九段が寄せを誤り、丁寧に受けていた三浦八段が逆転した。


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