将棋タウン(ホーム)へ/受けの手筋表紙へ

NHK杯に見る受けの手筋

(2012年9月24日出題)

第367問(2012年9月23日 中村(太)六段-松尾七段戦)
(問367-1)
先手中村太地六段、後手松尾七段で戦型は相矢倉。巧みな駒組みで3、4筋の位を確保した後手が指しやすそうだったが、辛抱し相手の攻めを受け止めた先手が今、▲8四角と飛車取りを見せつつ6六の金取りを受けたところ。ここで指された後手松尾七段の次の一手は?

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問367-2)
後手の攻め、先手の受けが続いて今△6五歩と金取りに歩を打たれたところ。金は助けようがないが、ここで指された先手中村六段の次の一手は何か?解説の木村八段も指摘していたプロではひと目の一着。

(難易度・・・


(これより下に解答)

(問367-1解答)「じっと飛車を逃げておく手」
飛車もタダで取られる訳ではないので、取りに構わず攻める手を考えてしまいそうだが、実戦はここでじっと飛車を一つ浮いて逃がしておいた。確かに指されてみれば「なるほど」な一着で、これでも先手の指す手が難しい。ただ、▲6七歩とこちらもじっと受けて置いてさらに混迷な終盤戦へ突入していった。

(問367-2解答)「攻防の銀引き」
▲5二銀が見えるだけにすぐ打ってしまいそうだが、ここでもじっと▲5八銀と引いた手がプロ好みの味良い一着。5七の金にヒモを付け6七の地点を補強すると同時に飛車筋を通す一着だ。

本譜は△8三飛▲5一角成△6六歩に▲4四桂から攻めに出た先手が、最後は手の広い後手玉を長手数の即詰みに討ち取った。
先週の問題へ/来週の問題へ

将棋タウン(ホーム)へ/受けの手筋表紙へ