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NHK杯に見る受けの手筋

(2020年3月23日出題)

第742問(2020年3月22日 深浦九段-稲葉八段戦)
(問742-1)
本局は決勝戦。先手深浦九段、後手稲葉八段で戦型は相居飛車。矢倉模様の出だしだったが、後手が飛車先を受けずに駒組みを進め、中盤、中飛車から△7五歩と先攻した。しかしあまり戦果を上げられない状況で先手がこの攻めを逆用。先手有利のまま終盤戦へ入った。下図はその途中。すでに先手優勢で、今▲8二飛と打ち下ろし、次の▲7三角成が必死級の厳しさ。ここで簡単には負けない為の受けは何か?後手の指した次の一手は?

(答えはこの下に)
(難易度・・・


(問742-2)
上図からひねって受けるも先手の攻めが急所に刺さり棋勢は好転しない。下図△5三歩の受けに▲5四歩とここでも急所の歩が飛んできた。△同歩は▲6二飛から簡単に詰む。投げてもおかしくない位の差ではあるが、このような局面でも頑強に受けられると優勢な方は嫌なもの。ここで指された後手の受けは?
(難易度・・・


(これより下に解答)

(問742-1解答)「攻め駒に当てる-じり貧にならない受け方」
先手に持ち駒がないので、部分的には△2九飛も厳しい。しかしそれ以上に▲7三角成が厳しいのでまずはここを受ける必要がある。ただこのような時、△7二飛のような受けただけの手では▲5三歩も利き、▲8一飛成でじり貧は免れない。というわけで、△8三飛と打ったのが実戦。▲同飛成△同銀となれば先手で角に当てることができ差は詰まる。このように終盤では、引き延ばすだけの手ではなく、間違えると逆転するような手を選ばなければならない。

本譜は▲7三角成と踏み込んだ。△同飛に▲5三歩の叩きが激痛で先手勝勢。そして先手にとって、もう少しで優勝のところまで進んだのが第2問である。

(問742-2解答)「攻め駒に当てる part2」
実戦△6一桂が悪いながらの頑張り方。▲5三歩成△同銀▲5一飛からの詰めろを防ぐと同時に龍に当てて催促している。もちろん▲6二飛を打たれるとタダで取られてしまうのだが、追われて△4三玉と上がれば、△4六歩から上部脱出が可能になる場合もあるからだ。

しかしさすがに本譜は間違えなかった。△4六歩に▲5三歩成から詰めろ、そして最後は一気に後手玉を詰め、先手深浦九段の勝利となり、第69回NHK杯戦を制した。
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