た行

(た)
退路封鎖 (たいろふうさ) 詰将棋によく出てくる手筋で、駒を脱出方面に捨てて相手の駒で取らせることで、逆にその駒で封鎖すること。
大道詰将棋 (だいどうつめしょうぎ)
大道棋(だいどうぎ)とも略される。昔はお祭りなどによく現れ、お客に詰将棋を出し、解ければ賞品を与える商売のこと、あるいはその詰将棋を言う。問題は、見かけはやさしいが実際は難しいものが多く、またトラブルも多く、しだいに商売としては見なくなっていった。
図は代表的な問題。▲9六金△8四玉▲8七香で詰んでいるように見えるが、中合いが出てきて、実際には25手詰になる。
単騎図式 (たんきずしき) 初形に攻方の駒が一枚しかない詰将棋を言う。
単騎詰め (たんきづめ) 詰め上がりに攻方の駒が一枚だけになる詰将棋を言う。
短打 (たんだ) 本来、離して打った方がいい、飛び道具(飛車角香)を玉につけて打つこと。限定打の一つ。(→限定打)
短編詰将棋 (たんぺんつめしょうぎ) 手数の短い詰将棋。通常17手以下のものを言い、特に短い5手以下を超短編詰将棋と言うこともある。(→中編詰将棋、長編詰将棋)
(ち)
中合い (ちゅうあい)
(一般)合駒の中で、何も利いていない地点に打つ駒を中合いと言う。ただし、取られるだけで意味のない駒は、無駄合いであり、中合いとは言わない。中合いは、取らせることで、玉が詰まなくなったり、普通に合駒するよりは、長い手数になったりする場合の合駒である。(→無駄合い:むだあい)
図は香歩問題で使ったものだが、▲2四香に△2三銀と合駒すのが中合い。これで詰み手順がかなり長くなる。
中編詰将棋 (ちゅうへんつめしょうぎ) 手数が19手以上49手までの詰将棋を言う。それより短いものを短編詰将棋と言い、長いものを長編詰将棋と呼ぶ。(→短編詰将棋、長編詰将棋)
長編詰将棋 (ちょうへんつめしょうぎ) 手数が51手以上のものを言う。100手を越えるものを超長編詰将棋と言うこともある。現在の最長手数詰将棋は、ミクロコスモスの1525手詰。(→短編詰将棋/中編詰将棋/ミクロコスモス)
(つ)
塚田賞 (つかだしょう) 「近代将棋」誌が、故塚田正夫九段の功績を讃えて制定したもので、優秀な詰将棋に送られる賞。
詰め方 (つめかた) (1)詰将棋の手前の方を言う。攻方と同じ意味。「詰方」と書くことが多い。
(2)詰める手順を言う。
詰め上がり (つめあがり) 詰将棋の詰んだ状態。
詰方最短の原則 (つめかたさいたんのげんそく) 詰将棋のルールの一つで、詰める方は、長い詰め方があっても最短の詰みがある場合は、そちらを答えなければならない、ということ。
詰将棋 (つめしょうぎ) 将棋の中で、特に「詰み」だけに限って作成されたパズルの一種。実戦に現れるようなものから、絶対に出現しない芸術的なものまでその奥は深い。
詰将棋作家 (つめしょうぎさっか) 特に正確な定義はない(と思う)が、詰将棋を常習的に作る人を指している。
ちなみに、それだけで生活できるプロはいない。
詰将棋パラダイス (つめしょうぎぱらだいす) 詰将棋専門の雑誌。詰パラとか、パラと略して呼ばれることもある。ホームページもある。
詰キスト (つめきすと) 詰将棋愛好家の人たち。
詰手順 (つめてじゅん) 詰将棋の詰める手順。詰将棋の正解。
詰パラ (つめぱら) (→→詰将棋パラダイス)
詰む将棋 (つむしょうぎ) 詰将棋は通常、妙手が含まれているのが普通だが、そのような手もなく、平凡に王手をしていけば詰んでしまうような詰将棋を俗に「詰む将棋」と言う。
吊し詰め (つるしづめ) 玉が中段より下にいる場合で、最後に桂を使って詰めるような詰め方をいう。
(て)
手余り (てあまり) 持ち駒が余って詰むこと。それが正解となっている場合、現在では、不完全作とされるが、昔の詰将棋にはたくさんあった。(→不完全作)
手順前後 (てじゅんぜんご) (一般)本来指すべき手が前後してしまうこと。そのことにより、指し将棋では、形勢を損ねる事になり、詰将棋では、「詰まない」ということになる。
なお、手順前後が成立する詰将棋は、不完全作となる。(→不完全作)
手筋 (てすじ) (一般)効率の良い駒の使用方法で一般化されたものを言う。単に「筋」とも言い、手筋を覚えることで指し将棋、詰将棋ともに上達を早めることができる。
(と)
対子図式 (といつずしき) 同じ種類の駒が二枚づつ使われている詰将棋を言う。
飛び道具 (とびどうぐ) (一般)飛び駒とも言う。飛車、角、桂、香の駒の総称。但し、桂は話の中で外されることもある。

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