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詰みの基本の基本「1手詰」

(4)桂と香の詰み

金銀、飛角の次は桂と香の詰みです。
この桂と香については、ある程度実戦をやった人なら分かると思いますが、およそ詰みには非常に使いづらい駒ですね。

左の図を見て下さい。これは、三段目に攻めの歩が並び玉はほとんど逃げるところがありません。ところが、持ち駒に桂二枚、香二枚あっても詰まないのです(実際には4枚ずつあっても詰まない)。

これを他の駒に変えて考えてみましょう。
たとえば金や銀なら一枚あれば、▲2二金(銀)と打てば詰みです。飛車も一枚で▲2二飛と打ち、どちらへ逃げても飛車成までの3手詰みです。角の場合は二枚ないと詰みませんが、▲3二角と打てば、△3一玉でも△1一玉でも▲2二角とやはり3手で詰みです。


このように、桂や香と言うのは、詰みにはあまり役に立たない駒なのですね。しかしそうかと言って、まったく詰まないのかと言うとそうではなくて、特殊な状況の時に活躍することがあります。

たとえば、下の問題はどちらも桂一枚、香一枚で詰む局面です。分かりますか?

王手は一つしかありませんから、この局面になれば分かるでしょう。左の図は、▲2三桂まで、右の図は▲1四香までですね。そして、左の図ですが、この局面は、桂以外の駒では、詰めることはできません。金がどんなに詰みに役立つ駒でも、また龍がどんなに強力な駒でも、この左の図で詰めることはできないのです。
右の図は、香の代わりに飛車でも詰みますが、それ以外の駒ではやはり詰めることはできないのです。

このように、桂と香については、(詰みという事に限り)ほとんど役に立たない駒ですが、特殊な状況の時に役立つこともあると言うことです。
しかし多くの場合、詰みに役立つのは、金や銀の方ですので、中盤以降、桂や香と金銀が交換できる局面になったら、交換する方が得なことが多いと言う訳です。

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