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ちょっと複雑、応用編

さて、この前のページの基礎編は理解できたでしょうか?
はっきり言って、この前のページが分かれば、だいたいの棋譜は読めるでしょう。ここでは特別な場合をほんの少しだけ例題を取りながら説明しようと思います。

基礎編の最後に、以下のような文字も使われることがある、と言いましたが、これについて実際にどのように使われるのかを見ていきます。

「直」(すぐ)・・・金銀と成駒(成桂・成香・と金)がまっすぐ上がる場合に使われる。
「寄」(よる)・・・金、成駒や飛車が一つ左右に動く場合に使われる。
「引」(ひく)・・・大駒が後方へ下がる場合、及び金銀、成駒が下がる時に使われる。
「上」(あがる)・・・金銀と成駒が上がる時使われる。

※下に書いた表記法の一部(質問3、5)に、間違いがあるかもしれません。後で、見直す予定ですが、正しくは、日本将棋連盟の、「棋譜の表記方法」をご覧下さい。

質問1:図のような局面で、2一の地点に飛車が動く場合、どのように書くのですか?
答え:
この場合は、2四は飛車で、8一は龍ですので、そのまま書いてもらえば、左とか行とかは記入しなくて構いません。
つまり、▲2一飛成なら2四の飛車が2一に成ったと言うことであり、▲2一龍なら8一の龍が動いたと言うことです。

同じように、▲5三銀成なら5四の銀が動いたという意味であり、▲5三成銀なら6三の成銀が動いたということになります。
質問2:図のような局面で、5二へ銀が動く場合の区別の仕方を教えて下さい。
答え:
▲5二銀左引成・・・6一銀が動いた。
▲5二銀左上成・・・6三銀が動いた。
▲5二銀右引成・・・4一銀が動いた。
▲5二銀右上成・・・4三銀が動いた。

なお、成らない場合は、すべて最後の成が不成に変わるだけです。
質問3:図のような場合、5七への金の動きはどう表すのですか?
答え:
▲5七金引・・・5六の金が動いた。
▲5七金寄・・・6七の金が動いた。
▲5七金左・・・6八の金が動いた。
▲5七金右・・・4八の金が動いた。
▲5七金直・・・盤上にはないが、もし5八に金があった場合、この金が上がる時に使われる。

と金の場合もほとんど金と同じような使い方をします。
▲2二歩成・・・2三の歩が成った。
▲2二と引・・・2一のと金が動いた。
▲2二と寄・・・1二のと金が動いた。
▲2二と右・・・1三のと金が動いた。
▲2二と左・・・3三のと金が動いた。
質問4:駒を取る場合、「同」は何回くらい使われるのですか?

答え:
何回でも、その場所に駒が動く限り使われます。

たとえば、左の図なら、▲3四歩△同歩▲同香△同香▲同香△同香▲同桂右△同桂右▲同桂左△同桂左▲同銀右△同銀右▲同銀左△同銀左▲同金△同金▲同角△同角▲同飛△同飛までです。

ちなみに、最高「同」は何回かは知りません(^^;

質問5:図のような場合の書き方を教えて下さい。

答え:
両方の龍と馬の利きに印を付けてみました。
さて、2二の龍が動く場合は、▲3一龍右▲3二龍寄▲3三龍引▲2三龍引▲2四龍引▲2五龍右で、
3四の龍の場合は、▲3一龍上▲3二龍上▲3三龍上(直)▲2三龍左▲2四龍寄▲2五龍左でしょうか。

7二馬の場合は、▲6二馬寄▲7三馬引▲8三馬引▲9四馬引で、
8四馬の場合は、▲6二馬上▲7三馬上▲8三馬直▲9四馬寄でしょうか。


さて、棋譜の書き方、読み方、大部分は基本編だけで十分です。
実際このページに書かれたことは、私自身ちょっとあやふやなところがあります。特に質問5は難しく、はっきり言って、私にもこの書き方があっているかどうか自信はありません。
ただ、すべての書き方に共通して言えるのは、その場面場面で、どちらの駒が動いたかが誰にでも分かるような書き方をすれば良いと言うことだと思います。

では次に詰将棋の解答の書き方について説明します。

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