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NHK杯に見る受けの手筋
(2005年11月21日出題)

第25問(2005年11月20日:佐藤棋聖-青野九段戦)
(問25-1)
先手佐藤棋聖が居玉のまま銀を繰り出して先攻した為、乱戦になった。今、青野九段が引っ張り込んで打たせたとも言える▲5三金だが、この手に対してどうするか。両取り逃げるべからずと言っても、ここで飛車を単純に取られてはいけない。
(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問25-2)
佐藤棋聖のやや強引とも思える攻めがたたり、ここでは青野九段がリードしている。今△3二銀と2一の龍に当て、▲1一龍と香を取りながら逃げたところだ。ここで継続すべき当然の一手は?

(難易度・・・



(これより下に解答)

(問25-1解答)「飛車の逃げ場所を考える」
両取りを防ぐ為に△6二飛と逃げるのは、先手になっていないので5五の銀に逃げられてから飛車をゆっくり取られてしまう。また、△4一飛と引くのは最悪で攻めにも受けにも利かなくなってしまう。このような場合、飛車を逃げるのは1、2、8、9筋が多い。そしてその場面場面で考えることが必要だが、基本的には縦にも使える見込みがあれば、2、8筋に逃げ、受けだけに使うつもりであれば、1、9筋に逃げると考えれば良いだろう。


(問25-2解答)「龍を捕獲する金打ち」
本来は、玉から遠いところの自陣に金駒を打つのは良い手ではないが、これで龍が取れるとなれば話は別だ。この局面では1三にしか引くことができず、龍が捕まっている。
これでは、だいぶ先手が悪いかと思ったが、ここで佐藤棋聖は▲3四歩の勝負手を放って食い付きをはかった。しかし、龍を取られた後の△5六歩も厳しく、詰みかどうかギリギリの追い込みも最後まで僅かに(先手が)届かなかった。

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