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NHK杯に見る受けの手筋

(2012年5月28日出題)

第350問(2012年5月27日 中田八段-瀬川四段戦)
(問350-1)
先手中田八段、後手瀬川四段で戦型は横歩取り△3三角戦法。中盤の折衝から後手がポイントをあげ、やや指しやすくなったかと思われたが、攻めが重く▲6四歩から▲5五桂の反撃をくい逆転模様。しかし簡単には終わらせない為のここでの後手の受けは?瀬川四段の指した次の一手は何か?

(答えはこの下に)
(難易度・・・



(問350-2)
△3九歩成と成ったものの、△4九とから△4八ととなってもまだ詰まない。そこでもうしばらく受けなければならない局面は続くが、▲5四桂と銀を取りながら桂を跳ねてきたこの局面。ここでの次の後手の手は?やはり簡単に寄せられない辛抱の一着が必要。

(難易度・・・


(これより下に解答)

(問350-1解答)「盤上の駒を受けに活用」
ここでは▲6三歩成△同銀▲7三角(銀)の攻めと▲4三角△4二玉▲2一角成の二つの攻め筋がある。そこでこの二つの攻めを同時に受ける△5四銀がほぼここでは絶対の受けの一手。元々4五にいてやや中途半端な駒だったのでこれを使いながら受けられるのは効率良い受けとなっている。ただ、依然▲6三歩成からの攻めは厳しく、後手辛抱の時間が続いた。

(問350-2解答)「入玉模様に粘る」
本来なら▲5四桂のような攻め駒は取ってしまいたいのだが、△同飛は▲6三銀で、△同歩も▲6三歩成から▲6四銀打で簡単に飛車を取られてしまう。そこで、瀬川四段の指した一手は馬筋を止める△3二歩。これで△4三玉から上部脱出を図った。

しかし本譜は、▲1二馬から▲4六桂と徹底して上部への脱出を阻止すると、最後はきれいな必死をかけて後手玉を討ち取ることに成功した。
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