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NHK杯に見る受けの手筋

(2020年3月2日出題)

第739問(2020年3月1日 行方九段-木村王位戦)
(問739-1)
先手行方九段、後手木村王位で出だしは相矢倉模様。しかし早囲いを目指した先手に、それを許さずと角銀交換の駒損ながら早い仕掛けを行い一気に戦いに突入した。その後、駒割りは角と桂香という二枚換えに落ち着き、下図はその直後。今▲4五銀とややぼんやりした銀を打ったところだが、▲7五歩から一歩を取れば攻めがつながる。そこで後手はどうしたか。ひと目映る△4四香は取られて▲8五香が見える。ここで指された後手木村王位の次の一手は何か?
(答えはこの下に)
(難易度・・・


(問739-2)
第1問直後に先手が鋭く踏み込み有利に立った。しかしその後、後手も勝負手を繰り出し形勢は混沌。その終盤戦が下図で、今△3五角と王手飛車がかかっている。良くプロの場合は、「王手飛車をかけさせた方が勝つ」とは言われるがこの場合はどうか。ここではどのように受けるのが良いのか。先手の次の一手は?

(難易度・・・


(これより下に解答)

(問739-1解答)「一歩も取らせない”場合の受け”」
普通は△4四香と打てば銀香交換の駒得なので十分なのだが、それは先手も一番最初に読む筋で、▲8五香のお返しがある。そこでじっと△4二桂と打ったのが実戦。いかにも木村王位らしい一着で、桂は使わされるが、▲4五の銀の働きを抑えているという訳だ。これで何事もなければ後手には指したい手が多く良くなりそうに見えたが・・・。

本譜はここで▲7三角成と踏み込む手が鋭かった。△同銀の一手に▲5三桂。普通はちょっと無理っぽい攻めだが、△4二桂を打たせたことで、後手陣が弱く(受けづらく)なっている。この踏み込みが功を奏し、先手有利へと進んだが、後手も徐々に盛り返し形勢不明のまま第2問へと続いている。

(問739-2解答)「タダで取らせない唯一の手」
△4五の香がいなければ誰でも▲4六角と合わせるだろう。この香がいる為にちょっと見落としやすいが、これでも▲4六角と合わせる一手で、しかもこの角が成立する珍しい局面とも言える。つまり、このような合駒は、多くは△同香と取られてしまうので無効だが、ここでは▲2二金の一手詰がある為、角を取っている暇がないということ。

本譜の最後は詰むや詰まざるやの難解な最終盤となった。△2四角▲同角の局面が詰めろになっているのかどうか、と言うことだが、先手の行方九段は△2九龍に▲3二銀から詰ませに行く。そしてそこから41手で見事後手玉を詰ませ、先手行方九段の勝利となった。

なお、実戦の長い詰みの最後の部分を問題にしたので、「今日の実戦の詰み」もどうぞ。
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